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4G LTEモデム内蔵『Tegra 4i』登場

2013年02月19日 23時52分更新

 1月のCES 2013でも紹介されていた新しいモバイル端末用プロセッサーのTegra 4ですが、新たに4G LTEを内蔵した『Tegra 4i』が発表されました。

Tegra 4i

 Tegra 4iに搭載されている、2.3GHzのCPUはNVIDIAとARMが新たに共同開発したもの。バッテリー消費を抑える5番目のコアなど、基本的な構造はTegra 4と同じです。Tegra 3と比べると5倍もの数のGPUコアを搭載しています。

 LTEをCPUに内蔵することにより、Tegra 4iを搭載するスマホやタブレットは省電力化が期待できます。LTE内蔵CPUではクアルコムのSnapdragonシリーズが先んじており、Tegraでも登場が待たれていました。

  Tegra 4i Tegra 4
クアッドコアCPU Cortex-A9 CPU+バッテリセーブ型コア Cortex-A15+バッテリセーブ型コア
Tegra 4 GPUコア数 60個 72個
LTE 統合NVIDIA i500コア

NVIDIA i500で対応可能

Chimeraコンピュテーショナルフォトグラフィ・アーキテクチャ サポート サポート

 

以下、プレスリリースより転載
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NVIDIA、初のTegra LTEプロセッサを発表
Tegra 4i、シングルチップ・スマートフォン・プロセッサとして最高の性能を提供
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2013年2月19日 - カリフォルニア州サンタクララ -NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、NVIDIA初となる完全統合型の4G LTEモバイル・プロセッサ、NVIDIA® Tegra® 4iを発表しました。一番近い競合製品に対して半分のサイズで速度は大幅に向上した製品です。

Tegra 4iプロセッサ「Project Grey」というコードネームで開発されていた製品で、カスタムNVIDIA GPUコアが60個集積されているほか、最高の効率を誇るARMの最新コア、R4 Cortex-A9 CPUをベースとしたクアッドコアCPUに第5のバッテリセーブ型コアを組み合わせたCPUと、NVIDIA i500 LTEモデムの統合最適化バージョンも集積されています。その結果、電力効率がとても高く、コンパクトで高性能なモバイル・プロセッサとなり、いままでは高価なスーパーフォンでしか得られなかったほどのパフォーマンスと能力をスマートフォンで実現できるようになりました。

NVIDIAのモバイル・ビジネスユニット担当上級副社長、フィル・カーマック(Phil Carmack)は、次のように述べています。「NVIDIAは、今回初めて、スマートフォンの主な機能すべてをシングルチップで実現できる統合プロセッサを提供することになりました。Tegra 4iを採用した電話は、驚異的なコンピューティングパワーと世界的に通用する電話機能、驚くほど長いバッテリ寿命を提供します。」

Tegra 4iに搭載された2.3GHz CPUはNVIDIAとARMが新たに共同開発したもので、現在、市場に提供されているなかで効率もパフォーマンスも最高のCPUコアとなりました。

ARM社のエグゼクティブ・バイス・プレジデントでプロセッサ部門のジェネラルマネジャーも務めるトム・クロンク(Tom Cronk)氏は、次のように述べています。「Tegra 4iはARM Cortex-A9プロセッサをベースとした画期的なSoCソリューションの最新版で、テクノロジのパフォーマンスの限界を越えていく力と、活気に満ちたユーザ・エクスペリエンスを創る力が、ARM及びパートナー各社にあることを改めて証明したことになります。ARMとNVIDIAはCortex-A9プロセッサのカスタマイズを協力してさらに最適化し、ストリーミングや応答性などの分野を中心にパフォーマンスや効率を高めました。コラボレーションやイノベーションがあるから、ARMテクノロジをベースとしたソリューションが複数世代のSoCソリューションにわたって市場を前に進める力となるわけですが、今回の共同開発もその一例だと言えます。」

Tegra 4のGPUと同じアーキテクチャを採用したTegra 4iは、Tegra 3に対して5倍もの数のGPUコアが集積されており、コンソールに匹敵する高品位なゲーム体験とフル1080p HDの表示が得られます。LTEに対応したソフトウェア定義型の無線モデム、NVIDIA i500も集積されているので、ネットワーク機能のアップグレードやスケールアップもすばやく簡単に行えます。

Strategy Analytics社でHandset Component Technologies Programのディレクターを務める、スチュアート・ロビンソン(Stuart Robinson)氏は、次のように述べています。「NVIDIAのTegra 4i は、優れた統合LTEチップと比べても、かなり優れたパフォーマンスを持っているほか、統合された「ソフトモデム」からの恩恵を得ています。この「ソフトモデム」は新しい周波数とエアー・インタフェースをサポートするために無線通信でプログラムし直すことができる、他のモデムベンダーが夢見ていたものです。」

Tegra 4iモバイル・プロセッサのカメラ機能は、先日Tegra 4で導入されたNVIDIA Chimera™コンピュテーショナルフォトグラフィ・アーキテクチャもサポートしています。この結果、常時オンのハイダイナミックレンジ(HDR)機能やタップ・トゥー・トラック機能、HDR対応パノラマ写真といった世界初の機能をはじめ、数多くの先進機能を利用することができます。

NVIDIAはまた、独自のモバイル・テクノロジを実証するため、Tegra 4i向けとして、レファレンス・スマートフォン・プラットフォームのコードネーム「Phoenix」を発表しました。Phoenixをレファレンスとして設計すれば、Tegra 4i搭載スマートフォンを短い期間で市場に投入することが可能です。

Tegra 4iモバイル・プロセッサのデモは、2013年2月25日から2月28日までスペインのバルセロナで開催されている2013 Mobile World CongressのNVIDIAブース(Hall 7、Stand #C110)において行います。

●関連サイト
製品ページ
TEGRA ZONE
公式ブログ(英語)

(2014年2月27日訂正)初出時、表内のCPUスペックが間違っておりました。お詫びして訂正いたします。

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