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PCを高く売り安く買う方法をNEC群馬事業場で教わってきた

2013年02月15日 18時31分更新

 NECの個人向けPCの販売などをしている『NECパーソナルコンピュータ』は、NEC製の中古PCをユーザーから買い取り“リフレッシュPC”として再生する事業も行なっています。

NEC Refreshed PC

 2月14日、同社の群馬事業場にてPCを再生する工程を見学しました。中古PCの査定方法も見せていただき、高く売るコツや狙い目のリフレッシュPCも教わってきました。

NEC Refreshed PC
↑群馬県太田市にある、NECパーソナルコンピュータの事業場。


一台ずつていねいに再生、マニュアルや添付CDも一台ずつ

 NECの中古PCを売りたい場合、まずユーザーはウェブから申し込みをします。すると銀色の専用箱がユーザーに送られ、これを使用して群馬事業場に中古PCを送付します。購入時の外箱を捨てたりなくしたりしていても、まったく問題ありません。

NEC Refreshed PC
↑専用箱で群馬に届いたばかりの中古PC。
NEC Refreshed PC
↑専用箱にはケーブル類を入れる袋や緩衝剤も用意されている。

 届いたらまず製品のシリアル番号を確認し、出荷時の状態を把握します。そしてすぐに査定。付属品の欠けや部品交換の有無、キズや汚れなどを診断し、本人限定郵便で査定結果を郵送します。同封の譲渡証明書を群馬に返送したら、事業場での再生作業がスタートです。査定の方法はあとで詳しく説明するから待っててね!

 再生の工程では、まずHDDの中身を完全に消去します。NSA(米国国家安全保障局)推奨方式で3回上書きするので、消去はカンペキとのこと。実際にAOSテクノロジーズのデータ復旧ソフトを使うデモがありましたが、元のデータは復元できませんでした。

NEC Refreshed PC

 データを消去したら、OSの再インストールを実施。HDDが動作しない場合は、専用の破砕機で壊し、中のデータを取り出せないようにします。

 その後、本体の汚れを清掃したり、キズがひどい外装を交換したりします。清掃に使用しているのは、地元の業者と共同開発したアルカリ電解水で、洗浄力が高いのに人体や環境に悪影響がないというものです。

NEC Refreshed PC
↑キーボードの右半分を専用洗剤でキレイにしたところ。こんなに汚れが落ちるのね。

 その後、出荷するための検査とソフトウェア構成の設定を行ないます。Office入りのモデルはインストールしたり、不要なソフトの削除、光学メディアの再生や書き込みテスト、内部時計の調整もします。また、再生履歴を管理するため、再生情報をサーバーに吸い上げます。

NEC Refreshed PC
↑ソフトウェア構成の設定など、最終調整中でごわす。
NEC Refreshed PC
↑ノートPCの作業中。ラックは緩衝剤でカバーして、PCにキズがつかないようにしている。

 おもしろかったのが、1日に再生するリフレッシュPCはモデルがばらばらのため、添付する光学メディアやマニュアルをひとつひとつ作ること。

NEC Refreshed PC
↑光学ドライブのデュプリケーターで添付CD-ROMなどを作成。
NEC Refreshed PC
↑電子マニュアルCD-ROMの書き込みと盤面のプリントも1枚1枚行なう。
NEC Refreshed PC
↑マニュアルや添付する印刷物もひとつずつつくる。

 PCといっしょにこんなメモが置かれていました。くーっ、厳しい! ここまでチェックしているんですね。

NEC Refreshed PC

 添付品がそろえば出荷です。梱包は新品のNEC製PCと同等で、段ボールを活用したエコなもの。

NEC Refreshed PC
↑3サイズのノートPCに対応できる、段ボールを活用した梱包で出荷。

 このように、10名で1日50台前後のPCを再生しているとのことでした。

で、中古PCを高く売るポイントは?

 おまっとさんでした。中古PCはどうやって査定されているのか、どうしたら1円でも高く売れるのか。知りたいですよね。

 NECパーソナルコンピュータでは、独自のソフトを使用して査定を行ないます。付属品や部品の有無、汚れやキズの状態によって、各PCの上限額から、減額していきます。どのような場合にいくら減額するかは決まっており、診断や査定は誰がやっても公平になるようにソフトをつくり込んでいる、とのことです。

NEC Refreshed PC
↑これが独自の査定ソフト。
NEC Refreshed PC
↑本体の汚れやキズをチェック中。外装は底面も、キーボードやディスプレーまわりも見る。

 査定のようすのデモでは、3センチほどのごくごく軽微な擦りキズが天板についたノートPCを例にしました。よく見ないとわからない程度のキズでマイナス2800円ですって。

NEC Refreshed PC
↑有線マウスなしでマイナス1000円、よく見ないとわからない軽微なキズでマイナス2800円、合計3800円の減額。

 ほかの例も紹介しますね。キズでこんなに減額されてしまうのかという例です……。

NEC Refreshed PC
↑マットタイプのノートPC天板に、ごく小さな目立たない擦りキズと幅5ミリ程度の塗装剥げ。これで1340円減額。
NEC Refreshed PC
↑ノートPCのツヤテカな天板に、角には激しい塗装剥げとキズ、表面にも5センチほどの目立つ擦りキズ。これで1万3300円減額。

 中古PCを高く売るために、キズは禁物とわかりました。ほかのポイントはこちらです。

・同じキズでも、上限価格が高いものほど査定時の減額が大きくなる。新しめの機種は大事に使おう。
・添付品はあるほうがいい。高額なものはOffice、無線キーボード、無線マウス。
・タバコは禁物。ヤニや臭いがついているものは買い取りを拒否されることがある。
・COA(Certificate of Authenticity)シールも必要。
・メモリーのほか、HDDやSDDを増設、交換したままでは減額。元に戻すか、取り外した部品を添付すること。
・ノートPCよりデスクトップPCのほうが、年数による価格の下落が激しい。3年目にかなり下がる。


買い時を見極めると超おトク

 ノートPCは発売から4年目以降、デスクトップPCは3年目以降に買い取り価格が下がります。裏を返せば、ノートは4年、デスクトップは3年たったリフレッシュPCを狙えば超トクに買えるというわけです。

NEC Refreshed PC
↑ソフマップの例。1年前に発売されたコアi7搭載のモデル。

 ちなみに、リフレッシュPCで多いのは発売から2年以内のモデルで、早ければ発売後半年で市場にでまわるそう。部品の保管期限が6年のため、買い取りできるのは発売から5年半までの機種になるとのことでした。

 また、Windows8モデルの再生と出荷は2月14日から、個人ユーザーからの買い取りは2月15日から開始となります。

リフレッシュPCがもらえるキャンペーン実施中

 NECのリフレッシュPC事業は今年で10周年。見学のあとには、記念のケーキがふるまわれました。フルーツと生クリームたっぷりで美味でした。

NEC Refreshed PC


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 また、NECの個人向けPCの総合情報サイト“121ware”(外部サイト)の会員全員がウェブで参加できる懸賞クイズも実施中です。『VALUESTAR W VW770/HS6W』や『LaVie L LL770/HS』(いずれも2012年5月発売)が当たるんですよ。
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■関連サイト
NECパーソナル商品総合情報サイト

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