週刊アスキーの連載ページ『ネット早耳かわら版』に掲載している“ニコニコ動画 今昔物語”クロス連載。週刊アスキー2/26号(2月12日発売)では、“歌ってみた”カテゴリーで主に替え歌を投稿している“recog”(レコグ)さんをインタビューしております。今週号は、替え歌のつくり方がテーマです。
創作の動機は人によっていろいろ違いますが、recogさんの場合、「特に仕事が忙しくなったときに歌詞を思いつきます。忙しすぎて、現実逃避の場所を探してる。何とかこの現実から逃げないと死んでしまう」とのこと。テスト前に部屋の片付けがやたらとはかどるのといっしょですね。
アイデアが出てきやすい場所についても、「ぶっちゃけますと、仕事の休み時間ですよ。だから仕事を辞めたら、降ってこなくなるんじゃないかと不安です。ニコ動がないと死んでしまうカラダになっている」と、心境を語ってくれました。あのみんなに笑いをもたらしてくれる替え歌の原動力が、recogさんのつらさだというのが、ちょっと意外です。
替え歌の歌詞は、1フレーズから広げていくスタイルだ。「最初は『サビがこうだったらおもいろいな』と1フレーズ思いつくだけ。そこから『Aメロはこうやって、Bメロはこうやって……』というふうに展開させていく」と、つくり方を明かしてくれました。
2012年後半にニコ動で大流行したみきとPのボカロ曲『いーあるふぁんくらぶ』を元にした『おーさかふぁんくらぶ』の場合、広告のチラシで「そうだ、京都行こう」というフレーズをみかけて、「じゃあ、大阪行こう」というアイデアが出てきて、「ええやん大阪」のフレーズが生まれたそうです。あとは「大阪といえば吉本だったよな」、「やすきよ漫才って今見るとおもしろいな」といった流れで歌詞を組み立てました。
↑こちらがrecogさんの替え歌。のっけからテンションMAXですね。
ちなみにrecogさんは替え歌だけでなく、ゲーム実況の分野でも活躍しています。ジャンルにこだわらずにいろいろとチャレンジして、おもしろいものを生み出していくのはまさにニコ動的。生放送では「踊ってみた方面でできたらと……。新しいものを始めたくなった」と発言。
ダンスの経験は全然ないそうですが、「そんな経験の人間がどこまで踊れるか」が見どころだそうです。さらに 「『ふざけんな、踊ってみたじゃないだろ』みたいに言われるものをつくって、『踊ってみた』を壊してみたい。まずはビデオカメラを買うところから。あとは撮影してくれる人がいないと……」と、次の構想を明かしていました。
recogさんいわく、「動画を観ていて楽しそうだな、自分でやったら楽しいんだろうな」というのが新しいことを始める原動力になっているそうです。「踊るアホウに~」じゃないですが、ふだん観ているだけの方もぜひ投稿してみてはいかが?
↑最新作はスキマスイッチの『ガラナ』がベース。季節モノの歌ですね!
■関連サイト
週刊アスキーチャンネル(ニコニコチャンネル)
■週刊アスキー 連載ページ『ネット早耳かわら版』
リニューアルしてパワーアップしたネット情報満載の連載ページ。SNSを使いこなすテクニックやウェブアプリやサービスの紹介、ソーシャルメディアの話題など、盛りだくさんの4ページでお届けしている。
■著者紹介-広田稔
ウェブサイト“ASCII.jp”でMacやネットサービスなどのネタを担当。初期からニコニコ動画を取材し、2007年には笛のお兄さんの「Fooさん」を取材(関連サイト)していたりして、有り体にいえば“ニコ厨”(ニコ動好きな人)、好きが高じて『ニコニコ動画めもりある ~ニコニコ大会議編~』という書籍を執筆。
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