セイコーインスツル(以下、SII)が1月末に販売を予定している最新電子辞書『DAYFILER』シリーズは、業界初高精細WVGAの静電式カラータッチパネルに加え、無線LANまで搭載し、まさに使い勝手はスマホ並み。予想実売価格は、上級英語学習者向けの『DF-X8000』が5万円前後、ビジネスパーソン向けの『DF-X9000』が5万5000円前後。
いずれも、基本機能は同じで、搭載している辞書に違いがあるのみ。『DF-X8000』は“オックスフォード現代英英辞典 第8版”、“コウビルド”など53コンテンツ、『DF-X9000』は“岩波理科学辞典 第5版”、“ビジネス技術実用英語辞典”といった実用的かつ専門用語などが検索できる58コンテンツを収録している。
静電式のタッチパネルでは、2本の指でピンチイン/アウトができるほか、文字を指でなぞって選択、検索結果をタッチして画面遷移できるなど、使用感はまさにスマホのよう。
↑画面下をスワイプすると表示切替や履歴を呼び出すメニューが表示されるなど、従来の電子辞書にはない使い方ができる。
検索する辞書の優先度も設定可能。優先度の設定は、辞書一覧からドラッグして変更できるなど、直観的に操作できる点にも高い利便性を感じた。
↑検索すると、優先度設定が高い辞書の結果が上位に表示されるようになる。
文字を打って保存することもできるので、出先でちょっとしてメモを取りたいときなどにも役立つ。
↑文字を打つと画面下に変換候補が表示される。日本語入力システムはATOKを採用している。え? ということは……。聞くとやはりAndroidベースの端末だそう。でもPlayストアなどの利用は不可。
↑もちろん、液晶に指で文字を書いての手書き検索も可能。タッチペンは別売りで用意されている。
802.11無線LANに対応し、無線アクセスポイントなどに接続すれば、インターネットが利用可能。5.1インチと多少画面が大きいので、情報量が多さはスマホ以上だ。
↑PC、モバイルと表示切り替えが可能で、スマホのブラウザーと使用感は同じ。
↑キー配列は、PCと同じQWERTYキー。多少狭いが、キーストロークはそれなりで、スマホのソフトキーボードより打ちやすく、メモやウェブ検索は苦にならない。
同社は、来年の夏にもダウンロードサービスを検討している。専門用語の検索や電子書籍のダウンロード、またメールソフトといったアプリの配布も考えにあるようだ。
↑画面は、青空文庫。ピンチイン/アウトで文字サイズを変更できるほか、単語を選択して豊富な辞書で検索できるのが、スマホなどにはない大きな利点だ。
本製品は、内蔵メモリーこそ1GBだが、マイクロSDHCに対応しているため32GBの保存も可能。ワードやエクセル、PDFに加え、業界初EPUB 3にも対応しているため、辞書のみならず電子書籍リーダーとしても利用できるなど、幅広い利用が期待できる。
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SII
●主なスペック
DF-X8000/ DF-X9000
液晶ディスプレー 5.1インチ(800×480ドット)静電式カラータッチパネル
内蔵ストレージ 1GB
通信機能 802.11b/g/n(2.4GHz)
駆動時間 約11時間(連続表示)
インターフェース マイクロUSB、イヤホンジャック、マイクロSDHCカードリーダー
サイズ 146(W)×108(D)×24(H)mm
重量 約360g
(12月17日21:15追記:初出時、本文内に輝度調整ができないとの記述がありましたが、その後のアップデートにより調整可能になりました。そのため、記事を修正しました。)
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