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iPhone 5はauとソフトバンクのどちらを予約すべきか?

2012年09月15日 14時41分更新

どちらを買います?
auとソフトバンクのiPhone 5のどちらを買うべきか?

 予約開始日の昨日14日は、なんの情報もないままキャリアの選択を迫られた人が続出したiPhone 5。本日以降に予約・購入する人は、まずこの比較記事をご一読ください。

端末実質負担額は?

 au、ソフトバンクの新規/MNPの場合の端末実質負担額は、16GBモデルが0円、32GBモデルが1万320円、64GBモデルが2万640円とまったく同じだ。

端末実質負担額を比較
  au ソフトバンク
16GBモデル 0円 0円
32GBモデル 1万320円 1万320円
64GBモデル 2万640円 2万640円

 

 しかし、auは機種変更の場合、新規/MNPよりも端末実質負担額が9360円高く設定されている。

au機種代金(新規/MNPの場合)
  16GBモデル 32GBモデル 64GBモデル
分割支払い額 2570円×24ヵ月 3000円×24ヵ月 3430円×24ヵ月
一括支払額 6万1680円 7万2000円 8万2320円
“毎月割”月額 -2570円×24ヵ月 -2570円×24ヵ月 -2570円×24ヵ月
実質負担額 0円 1万320円 2万640円

 

au機種代金(機種変更の場合)
  16GBモデル 32GBモデル 64GBモデル
分割支払い額 2570円×24ヵ月 3000円×24ヵ月 3430円×24ヵ月
一括支払額 6万1680円 7万2000円 8万2320円
“毎月割”月額 -2180円×24ヵ月 -2180円×24ヵ月 -2180円×24ヵ月
実質負担額 9360円 1万9680円 3万円

 

ソフトバンク機種代金(新規/MNP/機種変更の場合)
  16GBモデル 32GBモデル 64GBモデル
分割支払い額 2140円×24ヵ月 2570円×24ヵ月 3000円×24ヵ月
一括支払額 5万1360円 6万1680円 7万2000円
“月月割”月額 -2140円×24ヵ月 -2140円×24ヵ月 -2140円×24ヵ月
実質負担額 0円 1万320円 2万640円

 

 24ヵ月で割れば、9360円÷24回=390円とわずかな差ではあるが、見逃しがちなポイントなので留意しておこう。

MNPによる特典は?

 端末をMNP(Mobile Number Portability/携帯電話番号ポータビリティー)で購入した際には、auは“女子割・男子割”、ソフトバンクは“【新】 iPhone かえトクキャンペーン”が適用される。

MNPによる特典を比較
  対象プログラム 内容 割り引き額
au 女子割・男子割(“誰でも割”との併用) “LTEプラン”が2年間無料 -980円/月
ソフトバンク 【新】 iPhone かえトクキャンペーン(“のりかえ割”との併用) “ホワイトプラン(i)”が2年間無料 -980円/月

 

 auの“女子割・男子割”は11月30日、ソフトバンクの“【新】 iPhone かえトクキャンペーン”も11月30日までのキャンペーンとなっている。

機種変更による特典は?

 auは前述のとおり、機種変更の場合端末実質負担額が9360円多くかかり、また機種変更の際の特典も特に用意されていない。しかし、ソフトバンクはいくつかの特典を利用することが可能だ。

 “iPhoneかいかえ割”は、同社の携帯電話、Androidスマートフォン、iPhoneからiPhone5に機種変更したユーザーを対象に適用されるプログラムで、11月30日まで受け付ける。

 “iPhone家族無料キャンペーン”は、iPhone 4・4SからiPhone 5に機種変更した際に、余ったiPhone 4・4Sに新たなSIMカードを挿して家族に譲った場合に適用されるプログラムで、2013年1月31日まで受け付ける。

ソフトバンク機種変更の際の特典
対象者 対象プログラム 内容 割り引き額
ソフトバンク端末から機種変更するユーザー iPhone かいかえ割 “ホワイトプラン(i)”が1年間半額 -490円/月
iPhone 4・4Sから機種変更し、余った端末を家族に譲るユーザー iPhone 家族無料キャンペーン 家族に譲った端末の“ホワイトプラン(i)”が2年間無料 -980円/月

 

 さらにソフトバンクは“下取りプログラム”を用意。iPhoen 4の場合は8000円(1000円×8ヵ月ぶん)、iPhone 4Sの場合は1万2000円(1000円×12ヵ月)、毎月の利用料金から1000円ずつの割り引きを受けられる(11月30日まで受け付け)。

ソフトバンク“下取りプログラム”の割り引き額
  iPhoen 4 iPhone 4S
割り引き額 8000円(1000円×8ヵ月ぶん) 1万2000円(1000円×12ヵ月)

 

 現在(9月15日調査)、中古ショップ“じゃんぱら”での買い取り価格は、au版iPhone4S(64GB)が2万9000円、ソフトバンク版iPhone4S(64GB)が2万8000円となっている。

 auのiPhone 4Sユーザーは不要になった端末を中古ショップやオークション、友人などに売却するしかないが、ソフトバンクのiPhone 4・4Sユーザーは、この“下取りプログラム”を利用するという選択肢もあるわけだ。

 程度がよければ中古ショップやオークション、友人などに売却するといい。しかし、液晶割れなど大きな破損はないが、細かなキズがあったり、箱や付属品がないなど中古ショップなどで満額での買い取りが期待できない場合は、“下取りプログラム”を利用したほうがいいだろう。ストレージ容量が少ないiPhone 4・4Sの場合も、容量によって割り引き額が変わらない“下取りプログラム”は有利だ。

毎月の支払い額は?

 まずはauとソフトバンクの毎月の基本料金を、新規/機種変更の場合で、かつ標準的なプランを選択したケースで見てみよう。

毎月の支払い額を比較(新規/機種変更の場合)
  au ソフトバンク
基本使用料 LTEプラン:980円 ホワイトプラン(i):980円
インターネット接続サービス LTE NET:315円 S!ベーシックパック(i):315円
パケット通信料定額サービス LTEフラット:5460円(2年間限定) パケット定額 for 4G LTE:5460円(期間制限なし)
毎月の支払い額 6755円 6755円

 

 この場合、auとソフトバンクの毎月の支払い額は同額の“6755円”とまったく変わらない。auの“LTE プラン”は“誰でも割”適用時、上記の980円/月で1時から21時のあいだはau同士の通話が無料となる。ソフトバンクの“ホワイトプラン(i)”も、1時から21時のあいだはソフトバンク同士の通話が無料。また、上記以外の時間帯と、他社携帯電話宛ての通話料も21円/30秒とまったく同じだ。

 しかし、パケット通信料定額サービスについては、じゃっかんの差異がある。auの“LTE フラット”は申し込み期間が12月31日までの、最大2年の限定サービスで、それ以降は5985円/月が請求される。ソフトバンクの“パケット定額 for 4G LTE”はキャンペーン期間が決まっておらず、またキャンペーン期間中に契約すれば、2年目以降も5460円/月で利用できる。

 さらに、“LTE フラット”は通信量制限が設けられており、7GB/月を越えると、当月末まで128Kbpsの速度制限がかけられるが、“パケット定額 for 4G LTE 定額料”には“7GB/月”といった明確な速度制限基準はない。“パケット定額 for 4G LTE 定額料”も、一定期間に大量のデータ通信を行なった場合には通信速度の制御が行なわれる場合があるが、ソフトバンク版iPhone 5は後述するテザリング“インターネット共有”機能が含まれていないので、よほどヘビーに利用しない限りはまず通信速度の制御は行なわれないはずだ。

 さて、つぎに毎月の支払額の最低料金プランを見てみよう。

毎月の支払い額を比較(MNPで、可能な割り引きをすべて追加)
  au ソフトバンク
基本使用料 LTEプラン:980円→0円※“女子割・男子割”適用 ホワイトプラン(i):980円→0円※“【新】 iPhone かえトクキャンペーン”適用
インターネット接続サービス LTE NET:315円 S!ベーシックパック(i):315円
パケット通信料定額サービス LTEフラット:5460円(2年間限定)→3980円※“auスマートバリュー”適用 パケット定額 for 4G LTE:5460円(期間制限なし)
毎月の支払い額 4295円 5775円

 

 ここで大きいのは“auスマートバリュー”の存在だ。“auひかり”などの対象固定通信サービスとセットで加入することで、最大2年間“LTEフラット”の利用料が5460円から3980円へと、1480円もの割り引きを受けられる。その場合のauのiPhone 5にかかる毎月の支払い額は4295円。ソフトバンクのiPhone 5の最低料金5775円を1480円も下回るわけだ。

 固定通信サービスを変更するのはやや面倒ではあるが、最低料金を追求するなら“auスマートバリュー”の存在は見逃せないアドバンテージだ。

その他オプションは?

 auのiPhone 5最大の目玉は、テザリング(インターネット共有)機能。2台めの通信端末としてモバイルWiFiルーターを持っていなかったり、テザリングできないAndroidスマートフォンと併用するユーザーにとっては、もっとも重視すべきポイントと言っても過言ではない。

 今回auはこのテザリングを525円/月で提供するが、12月31日までに加入すれば、最大2年間無料で利用することができる。なお、このテザリングの無料利用中は通信料の増量はないが、無料期間終了後は通信料上限が7GB/月から7.5GB/月に引き上げられる。

気になる通信速度は?

 最後に気になる通信速度を見てみよう。

最大通信速度を比較
  au ソフトバンク
LTE下り 37.5Mbps(75Mbps) 37.5Mbps(75Mbps)
LTE上り 12.5Mbps(25Mbps) 12.5Mbps(25Mbps)
3G下り 9.2Mbps 21Mbps
3G上り 5.5Mbps 5.7Mbps

※カッコ内は一部限定された地域の通信速度。またauはLTE下り通信速度を112.5Mbpsまで引き上げる予定。

 auは、iPhoen 5のリリースと同時に“4G LTE”をスタート。通信速度は当面、下り最大37.5Mbpsでの利用地域が多くなるが、今後順次下り最大75Mbpsのエリアを拡大予定。また、2013年には下り最大112.5Mbpsまで通信速度を向上させる予定となっている。なお、3Gでの下り通信速度が、9.2Mbpsに引き上げられているのも見逃せないポイントだ。

 エリアについては、サービスイン時には政令指定都市を中心に順次拡大していく。2013年度3月末には実人口カバー率96%を目指す。

 ソフトバンクもiPhone 5のリリースと同時に“SoftBank 4G LTE”をスタート。LTEの通信速度は下り、上りともauのそれと同じで、かつ下り最大75Mbpsで利用できるのはサービスイン時点では一部地域のみというのも同様だ。

 エリアに関しては、2012年度末には政令指定都市100%カバーを目指すとのこと。

 上に掲載した最大通信速度はあくまでも理論値によるもので、またエリアについても現時点ではあくまでも計画に過ぎない。週刊アスキー本誌と週アスPLUSでは、iPhone 5発売後に通信速度とエリアについてのベンチマークを実施する予定だ。

どちらを買うべきか?

 新規/MNPで購入するなら、auとソフトバンクで端末実質負担額に差はない。またMNPするか否かによって毎月の支払い額は大きく変わってくるが、こちらもauとソフトバンクはほぼ同じ条件だ。

 よって、注目するポイントは“auスマートバリュー”と“テザリング”の存在。固定通信サービスを契約もしくは変更可能で、かつ“テザリング”が必須なのであれば、現時点ではauのiPhone 5が有力な選択肢になるだろう。

 しかしソフトバンクはauよりも、機種変更の際の端末実質負担額が低く抑えられ、また“iPhone かいかえ割”や“下取りプログラム”などの適用が受けられる。以上を踏まえて、どちらのキャリアのiPhone 5を購入するか決めていただきたい。

もっと早く発表してほしかったですけども!
auとソフトバンクのiPhone 5のどちらを買うべきか?

 今回、auとソフトバンクから、端末実質負担額、利用料金、サービス内容が発表されたのは、大手量販店でキャリアを選ぶ整理券が配られたあとの14日16時以降。大手量販店で整理券配布が開始されたのは15時からなので、その時点で整理券を受け取った人はなにもわからない状態でキャリアの選択を迫られたわけだ。

 どのような事情、もしくは駆け引きがあるにせよ、次回はせめて2、3時間はキャリアを選ぶ猶予を設けてほしいところだ。

iPhone5まとめ

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