NEX-VG900 |
予想実売価格35万円前後(10月26日発売予定) |
2010年にハイアマチュア向けの最上位ハンディカムとして登場した『NEX』シリーズ。『NEX-VG900』はフルサイズCMOSを搭載し、さらにもう一歩プロユースに近づいたハイエンド機です。フルHDの60pの高精細な超なめらか動画(AVCHD)や、最大6000×4000ドットの静止画(JPEG/RAW)が、フルサイズデジタル一眼レフカメラのようなボケ味で撮影できる高級機。そのお値段、ボディーのみでなんと35万円(レンズキットなし)。しかしながら、同じくフルサイズCMOSを備える業務用ビデオカメラが70万円超なので、「あら、ずいぶんお安いんじゃなくって?」と思うのは僕だけでしょうか?
Aマウントアダプター『LA-EA3』が付属 |
SAL85F14Gを装着 |
SAL2875を装着 |
SAL70300Gを装着 |
しかし、NEXの名を冠する通り、交換レンズマウントはAPS-C用の“Eマウント”。付属のAマウント変換アダプターをかまして、αユーザーではおなじみのAマウントレンズを使ってフルサイズ撮影ができるって仕組みです。では、通常のEマウントレンズをつけたらどうなるか。APS-Cモードに自動で移行して、APS-C相当の焦点距離と画質になるようです。うーん、これは構造上しょうがないっすね。むしろ、Aマウントレンズいっぱい持ってるお! って方はそれだけで、VG900を買う動機には十分なるかと。
フルサイズCMOSはハンディカム史上最高の画質という“Exmor”センサー。オンチップレンズと画素受光部までの距離を短くし、高感度と低ノイズ化を図っております。また、“多点分離光学ローパスフィルター”という、名前だけでなんだかありがたい業務用ハイエンド機にも採用する技術を用い、モアレや偽色を低減するんだそうな。なんのこっちゃ? と質問したところ、従来の分離ローパスフィルターだとモアレや偽色を低減しようとすると解像感が甘くなったそうで、今回の“多点分離光学ローパスフィルター”だと、解像感を犠牲にせず、モアレや偽色を減らせるようになったとのこと。うーん、この細かーい配慮が、ハイエンドたるこだわりなんですね。
スーパースローズーム対応シーソー式ズームレバー |
機能的におもしろいのは本体側にシーソー式のズームレバーが付いた点。レンズのズームリングだと、手動になっちゃう関係で一定のスピードでズーム操作するのは難しいですよね。それをズームレバーと設定で、定速ズームできるように進化。ズーム速度は32段階で調整でき、テレビでよく見る近づいてるのか止まっているのかわからないぐらいのスーパースローズームが簡単にできます。
しかし、このズームは電子ズームで最大2倍までとなります。まあ、光学ズームじゃなくてもフルサイズだとキレイなので、ほとんど画質劣化は気になりませんでしたけどね。
付属マイクは無指向性の4カプセルマイクロホンで2ch/5.1chに対応。新たに別売でXLRアダプター『XLR-K1M』が本体に“MIシュー”で装着可能になりました。XLRマイクやほかの音源とつなぎ、より高い次元で音にこだわれますね。
XLRアダプター『XLR-K1M』 |
予想実売価格8万4000円前後(10月26日発売予定) |
●おもなSPEC
レンズマウント:Eマウント
撮像素子:35mmフルサイズ(35.8×23.9mm)、原色フィルター付き“Exmor” HD CMOSセンサー
総画素数:2430万画素
有効画素数:2400万画素(3:2静止画時)、2030万画素(16:9動画時)
画像処理エンジン:BIONZ
動画記録:AVCHD(フルHD/60p、24p、60i)
静止画記録:JPEG/RAW(3:2、6000×4000ドット)
記録メディア:SDXCカード(class4以上推奨)、メモリースティックPRO-HGデュオほか
液晶ディスプレー:3インチ(92万画素、TruBlack液晶)
ビューファインダー:XGA OLED1(視野率100%、235.9万ドット)
インターフェース:ミニHDMI出力、A/Vリモート端子ほか
サイズ/重量:105(W)×130(D)×227(H)mm/約1.03kg(LA-EA3、NP-FV70込み)
●関連サイト
ソニー ハンディカム
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