6月22日、Windows Phoneのアプリコンテスト『"Go Metro" Apps Contest』の表彰式が開催されました。このコンテストで“Metro Styleアプリ大賞”を受賞したのが、今回ご紹介する『Metrogue(メトローグ)』です。
↑ローグライクなRPG『Metrogue』。 |
■Metrogueとは?
Metrogueは『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』などでもお馴染みの“ローグ”ライクなRPGです。オリジナルのローグはUNIX上で開発されたテキストベースのシンプルなゲームでしたが、『トルネコ』や『シレン』はそのゲームシステムを踏襲しつつ、独自のキャラクターや追加要素で遊びやすく進化しています。
MetrogueはローグをWindows Phoneに移植するにあたって、キャラクターやアイテム、ダンジョンの構造物を“タイル”で表現しているのが特徴です。たとえばプレイヤーキャラは“Meタイルで表わされます。
ローグと同じく、ダンジョンのマップは毎回自動生成されます。ターン制となっており、プレイヤーが一歩動くごとに敵も行動します。地下30階にある“脱出のお守り”を入手し、再び地上に戻ってくればゲームクリアーです。
↑ターン制のため、こちらが動かなければ敵も動かない |
初期のバージョンにはレベル60までしか遊べないというバグがありましたが、最新バージョンでは修正されています。すでに筆者はMetrogueを数回クリアーしていますが、フリーズするなどの問題も発生していません。
キャラクターを動かすたびに自動的にセーブされるため、すぐに中断することもできます。
■ゲームシステムはシンプル
すでにオリジナルのローグ、トルネコやシレンといったローグライクなゲームをプレイしたことがある人なら簡単に、そうでない人でも遊んでいるうちになんとなく理解できるシステムとなっています。
基本的なルールとして、“HP”がゼロになるとゲームオーバーです。“食糧”は一歩歩くごとに減っていき、0になってもHPに影響はないものの、モンスターの詳細が見えなくなり、アイテムを落とすことがあるなど、ゲームの続行がきわめて困難な状況になります。食糧はアイテムとして拾えるほか、各階にあるショップで購入することもできます。
↑食糧がゼロになると空腹のせいかモンスターが食糧に見えるようになり、画面もフラフラと揺れ始める。 |
ショップでアイテムを購入するのに必要なのが“Gold”です。Goldは不要なアイテムを売却することで得られるほか、アイテムとしてダンジョン内に落ちていることもあります。モンスターのステータスやアイテムの意味については、公式サイト(→外部サイト)で公開されているので、ゲームを進めながら参考にするとよいでしょう。
■序盤を乗り切るには?
Metrogueは序盤の難易度が意外と高く、簡単にゲームオーバーになってしまうようです。そこで、序盤を乗り切る方法をご紹介します。
普通にゲームをプレイする場合、まずは“下る”階段に移動してダブルタップし、地下1階に降りるはずです。
↑ゲーム開始直後。まずは階段を降りる? |
しかしこの状態で地下1階のスライムと戦っても、勝てる見込みはそれほど高くありません。そこで、最初のショップで“空腹のお守り”を売り、そのお金で装備を揃えることをおすすめします。武器、防具、盾を装備すれば、スライムに負けることはないでしょう。スライムを何体か倒せばレベルが上がり、さらに戦闘が楽になります。
↑“空腹のお守り”を売って資金を作る。 |
↑装備を揃えればスライムには負けなくなる。 |
“空腹のお守り”は食糧が0になったとき自動的に1000まで回復する効果がありますが、一度しか使えませんし、食糧はショップで確実に購入できるので、それほど有用なアイテムではないと言えます。
また、Metrogueでは無理にダンジョンを下っていく必要はなく、上の階に戻ることも可能です。各階には“上る”と“下る”両方の階段が配置されており、自由に行き来できるからです。そのため、モンスターが強いと感じたら、レベルを上げるために上の階に戻ってみることもできます。
↑現在の階の探索は終わっていないが、降りてみるのも手だ。 |
ダンジョンを“下る”ことしかできないタイプのゲームでは、各階をくまなく探索したほうが有利な場合があります。しかしMetrogueでは自由に行き来できるため、まだ探索していないエリアがある状態で階を移動しても、それほど損はないと言えます。
■モンスタールーム
地下5階以降には、モンスターがぎっしり詰まった“モンスタールーム”がランダムで生成されます。たくさんのモンスターがいるため危険と隣り合わせですが、たくさんの経験値やアイテムを一気に入手できるチャンスとも言えます。
モンスタールームの注意点として、3階下に登場する強いモンスターが含まれていることが挙げられます。つまり、ただでさえ数が多くて厄介なのに加え、個々のモンスターのステータスがこれまで戦ってきたモンスターよりも高いというわけです。
このようにモンスターが密集している状況では、一定範囲にダメージを与える“爆撃の巻物”が有効です。また、階段を降りた直後にモンスタールームがあると、集団のど真んなかに降りてしまうこともあります。
↑“爆撃の巻物”で範囲攻撃ができる。 |
↑モンスタールームのど真んなかに降りてしまうことも。 |
こういうピンチに陥った場合、無理に戦わず、“飛翔の巻物”で脱出することも検討したほうがいいでしょう。
なお、回復薬はターンに関係なく使用できるため、アイテムさえあれば毎ターンごとにHPを最大まで回復できます。ひとまず回復してじっくり作戦を練るといいでしょう。
■中盤はイエティに注意
序盤をうまく切り抜け、ゲームのコツをつかんできた頃に立ちはだかるモンスターが“イエティ”ではないでしょうか。HPが60~89と高いこともさることながら、遠距離から放たれる“ブレス”攻撃により、50ポイント以上のダメージを受けることがあるのです。
イエティと戦う場合には、プレイヤーのHPを100以上に保っておきたいところです。また、最大HPが100前後の状態で複数のイエティと戦うのはかなり危険です。イエティ対策としては、十分にHPが高くなるまでレベルを上げるというのがもっとも無難と言えます。
中盤で気をつけたいもう1体のモンスターが“ウィッチ”です。麻痺や混乱、幻覚といった魔法を遠距離から撃ってきます。なかでも怖いのは“熟睡”です。ほかのステータス異常にはなんらかの回復手段があるのですが、眠ってしまうと自分の力で起きることはできません。モンスターから攻撃を受けるか、ひたすら効果が切れるまでターンを消費するしかありません。
イエティとウィッチに共通する特徴として、遠隔攻撃は上下左右にのみ放たれる点があります。X軸とY軸を合わせなければ、攻撃されることはありません。この習性を生かして、なるべく斜めから近づくようにするとよいでしょう。
↑中盤で気をつけたいイエティ(右下)とウィッチ(右上)。 |
■地下30Fの折り返し地点からの注意
レベルを上げつつ地下30Fまでたどり着いたら、“脱出のお守り”を探します。地下30Fにいるいずれかのドラゴンが持っているはずですが、ない場合もあるようです。この場合、一度地下29Fに戻ってから再度やり直しましょう。
脱出のお守りを入手したら、階段を登って地上へ向かうだけです。しかし注意点があります。脱出のお守りを入手すると、ダンジョンをどんなに上っても、出現するモンスターは地下30Fの強さのままで固定となるのです。
その一方で、ショップで売っているアイテムは変わっていません。そのため、浅い階層では“大回復薬”のようなアイテムを購入できなくなります。ダンジョンを上り始める前に、必要なアイテムを揃えておく必要があります。
■高得点を目指すには?
ゲームクリアー後は、獲得したポイントをランキングに登録することができます。
しかし、十分にレベルを上げ、Goldを稼ぎ、たくさんのアイテムを入手したにも関わらずポイントが“0ポイント”になることがあります。
実は、最終的なポイント計算には“ターン”も影響しているようなのです。ターンは1歩歩いたり、攻撃したり、足踏みをしたりするごとに1ずつ増えていきます。現在のターンはセーブデータ画面で確認できます。
↑アイテム、食糧、Gold、ターン数が表示されている。 |
ゲームクリアー後、稼いだGoldよりもターン数が上回っていると、0ポイントになってしまいます。つまり高得点を目指すには、なるべく少ないターン数で多くのGoldを稼ぐ必要があるのです。
普通にプレイするよりたくさんのGoldを稼ぐ方法をご紹介します。
・アイテム名に“-1”が付いた呪われたアイテムは、“除霊の巻物”で呪いを解くことで本来の価格で売却できるようになります。
・未知のアイテムは50Gで鑑定できますが、飲み薬のように売値の安いアイテムを鑑定するのはやめたほうがよいでしょう。
・食糧はなるべく購入せず、“トロール”を倒して入手しましょう。
↑“ドラゴンの盾-1”は呪われているため1Gだが、呪いを解けば75Gで売れる。 |
■最後に
7月17日現在、得点ランキング(→外部サイト)トップは筆者です。ぜひみなさんもMetrogueに挑戦してみてください。
なお、作者の小森陽一さんによれば、まもなく最新版へのアップデートが公開予定とのこと。基本的なゲーム内容は変わっていないものの、いくつかビジュアルの変更があるそうです。こちらもお楽しみに。
(2012年7月18日20時34分追記)記事初出時、誤字および誤った画像の掲載がありました。お詫びして訂正いたします。
『Metrogue』
作者:YO1KOMORI
バージョン:1.1.0.0
価格:265円
(バージョンと価格は記事掲載時のものです)
※WindowsPhone端末は多くの機種・バージョンがあるため、特定の機種によっては誤動作・不具合などが発生する可能性があります。必ずご使用の機種で正常に動作することをご確認ください。
山口健太さんのオフィシャルサイト
ななふぉ
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