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ANAの最新機『ボーイング787』はスマホ使いのための航空機だ

2012年03月17日 18時00分更新

 今月頭に開催されたMWC 2012を取材するため、今回私はANA(全日本空輸)の羽田-フランクフルト便を利用しました。理由はひとつ。ほかの航空会社ではまだ運航していない、世界最初かつ唯一の最新機材『ボーイング787』に乗れる航路なんですもん。 行きは、ボーイング社からANAへの機材納入が遅れたため別の機になってしまったのですが、帰りで待望の787に搭乗!

これが最先端の787だっ
ボーイング787
↑帰りの羽田で撮影。“787”だけを強調した機体のペイントがステキ。

 というわけで、ワクテカで乗った最新の787。やはり新しい飛行機はいいですねぇ。機内はゆったりと広めな感じ。そこに最新の技術や機能がたくさん詰まってます。
 たとえば、ふつうの飛行機では、気圧の調整で耳がキーンってなりますよね。私はコレが苦手で、いつも気圧調整耳栓をしてます。しかし787はほかの機材よりも地上に近い気圧に調整するので、あまりキーンってならずいつもより耳がラクチンでした。
 それにトイレはウォシュレット付き。結構これ重要な人も多いですよね。

機内もカッコイイ
ボーイング787
↑写真では天井が赤く光ってますが、緑や青などほかの色にも変わります。Xperia Uみたい。
窓もハイテク
ボーイング787
↑窓は大きくて開放感あり。ブラインドはシャッターではなく、窓の下のボタンをタッチすると暗くなる方式。

 では、今回のフライトで見つけたスマホ関連の機能を紹介しましょう。

●シートのUSBポートでスマホを充電
 座席に着いて目に入ったのが、パーソナルモニターのデカさ。エコノミーでコレすよ。でもそれ以上に気になったのが、その下にあるUSBポート。試しにアンドロイド端末をつなげてみると、ちゃんと充電されました。

パーソナルモニターでかっ!
ボーイング787
↑パーソナルモニターは10.6インチ。9.7インチのiPadよりもでかい。
USB端子を装備
ボーイング787
↑目の前にUSBポートがあり、使いやすいです。左隣の端子は……あとで解説します。
機内でも充電可能
ボーイング787
↑USBケーブルを挿せば充電できるから、ゲームしまくっても大丈夫。ちなみに機内でスマホとかを使う場合はフライトモードに。基本のお約束ですよ。

●アンドロイド端末内の写真をモニターで閲覧
 さらにパーソナルモニターのメニューを見てみると、“通信・接続”なる項目が。気になるのでパネルをタッチしてみると、“iPod接続”とか“USBメディアプレーヤー”なる項目が出てきました。

飛行機で通信?
ボーイング787
↑パネルに大きく“通信・接続”のメニューが。こういうのを試さずにはいられないのが週アスライターの性です。
外部機器との接続に使う
ボーイング787
↑どうやらUSB端子に接続した機器と連携させられる機能のようです。

 そこで、接続していたアンドロイド端末の接続を大容量ストレージモードにしてみると、USBデバイスとして認識されました。

ストレージモードに
ボーイング787
↑端末によって方法や名称は違うが、USBストレージとして認識させるモードを選びます。
認識した!
ボーイング787
↑大容量ストレージモードにしたら、ちゃんと認識。そのまま“続ける”をタッチ。

 接続が完了すると、端末内のメモリーをひととおりスキャンして、表示できるファイルをピックアップしてくれる仕様。対応ファイルは、bmp、gif、jpeg、jpg、mp3、pdf、png。動画は非対応です。

 写真のサムネイルをタップすると、拡大して表示。左右の回転ボタンも用意してます。スライドショーをタップすると、端末内の写真が次々と表示されます。リア充は新婚旅行とかの帰りにイチャイチャ見るんだろうな……。

写真はサムネイルで
ボーイング787
↑“写真”をタップしたら、サムネイルで一覧表示されました。
PDFも見られる
ボーイング787
↑PDFの表示にも対応しているので、ちょっとした資料の確認とかにも使えます。もちろん拡大・縮小も可能。

●USBメモリー内の音楽を再生
 ここで気がついたのですが、対応ファイルにmp3があるのに、検出されません。ほかのアンドロイド端末でも試してみたのですがやはりダメ。  そこで、USBメモリーにmp3ファイルを保存して挿してみたところ、認識しました。理由はわかりませんが、まぁ充電できるんで、音楽はスマホから直接聴けばいいですよね。

USBメモリーで試す
ボーイング787
↑MWCでソニーモバイルからいただいたUSBメモリー。ちょうどポケットに入ってました。
こちらはmp3を認識
ボーイング787
↑USBメモリーでは音楽フォルダーが現われました。アンドロイドではなぜダメなんだろう?
パーソナルモニターで操作
ボーイング787
↑音楽ファイルの操作はパーソナルモニターから。音は座席備え付けのイヤホンジャックから出力されます。

iOS機器は変わったケーブルで接続
 アンドロイドとUSBを試してみたので、次はiPhone……なんですが、トランクに入れて預けてしまいました。その代わり手もとにあったiPad 2で実験。
 まずはUSBケーブルで接続して、“iPod接続”をタッチしてみると……認識しません。
 どうやら、ドック接続のiOS機器は、その隣の端子で接続するようです。 でも、こんな端子のケーブル持ってません。そこでキャビンアテンダントさんに尋ねたら貸してくれました。貸し出せるよう、機内に数本用意してあるとのこと。ただ数に限りがあるので注意です。

USBケーブルはダメ
ボーイング787
↑USBケーブルでiPad 2と接続してみたところ、認識しませんでした。
ケーブルを借りた
ボーイング787
↑ドック接続のアップル製品用ケーブル。これ、売ってるのあまり見ないんですよねぇ。外国の航空会社の機内販売で見かけたような気もします。

 さっそく借りたケーブルにiPad 2を接続して“iPod接続”をタップすると、問題なく認識しました。でもiPad 2の表示は“充電していません”。これはiPad 2だけなのか、iPhoneは大丈夫なのか不明です、すみません。

●iPad 2内のビデオと写真のスライドショー、音楽をモニターで再生
 iPad 2でできたことは、ビデオと音楽、それに写真のスライドショーの出力でした。アンドロイド端末やUSBメモリーと違い、操作はiPad 2側から行ないます。映像と音声だけを出力している感じですね。

ビデオが見られる
ボーイング787
↑『ビデオ』アプリを起動させると、パーソナルモニターに映像が出力される。画面が小さいiPhoneやiPodで使いたい機能。
スライドショーを表示
ボーイング787
↑写真はスライドショーの表示にだけ対応。これもきっとリア充が楽しむん(ry


 といった感じで、アンドロイド端末とiPad 2で試してみました。787は、スマホを持ち込むと長いフライトも退屈しないで済みますね。

●リア充用? のシート間メッセージング機能も
 さらに“通信・接続”には、ほかの席にメッセージを送る機能もあります。もし万一同行者と席が離れてしまってもコミュニケーションがとれて楽しそうです。まぁ私はいつもひとりなんで、送る相手はいませんが……。

シート間のメッセージング機能
ボーイング787
↑コントローラーのキーボードでちゃんと日本語が打てます。メッセージは受け取り許可をしている相手にしか送れないので、ナンパには使えなさそう。
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