2010年末、豊富な機能と爆速性を併せもちながら“無料”配布ということでPDF業界を激震させたPDFリーダー、『Foxit J-Reader』の最新版が、10月28日夕方から(つまりもうすぐ)ダウンロード開始になります。
『Foxit J-Reader Plus 5.0』という名にあるとおり、今までの基本的な編集機能に加えて、文字フォント編集やテキストの文字間隔編集、検索範囲の拡大など、細かいながらも確実に便利な機能をプラス。また、これまではPDF作成用に別途、仮想プリンタードライバーを入れる必要があったのですが、今回からまとめてインストール可能です。
PDFを編集、作成できて、動作速度は維持したままの無料提供。PDF作成回数も無制限です(90日後にはファイルの上に評価版マークが出るという制限がありますが、再インストールすればまた1日目から利用できるとのこと)。
グッときた機能をいくつかご紹介しますね。
【強化ポイント その1】 UIやスキンのカスタマイズが可能
カラフルなスキンを選べるようになりました。色はブラック、ブルー、オレンジ、パープルの4種類。
気に入らなかったら、メイン画面の右上のカスタマイズボタン(ポロシャツみたいなの)から、“ツール”→“スタイルの変更”で変えられます。
ツールバーのメニューアイコンは、リボン表示できるようになりました。MS Officeに慣れている人や、たま~に編集で使いたいという人には、こちらのほうが絶対使いやすいです。また、作業中の複数のファイルをタブで管理、移動できます。
設定方法としては、“ツール”→“ツールバーのカスタマイズ”を選択。いちばん下にある“再起動してリボン表示する”をチェックして再起動するだけ。
アイコンの説明がわかりやすいですが、そのぶんメニュー領域を使うので、そのへんはお好みで。メニューの下には自分が行なった操作のアイコン履歴が小さく表示され、履歴からも呼び出せます。これ、最初はジャマだなと思ったんですけど、作業が長引いてくるとメニューのタブ切り替えがめんどうくさくなってくるので、地味ですが超~ありがたいです。
【強化ポイント その2】 スタイルや編集機能の強化
テキスト挿入時のフォント、サイズ、スタイルの変更も可能になりました。
下のウインドーで、PDF上に加えた注釈やテキストハイライト、取り消し線などの指示を一覧で確認したり、日付順や作成者ごとに並べ替えられるので、複数の人のメモが貼り付けられたファイルでも、付箋の見落としがなくなって便利です。左側のウインドーでは、サムネイル表示や、しおり、レイヤーや署名の管理も可能です。
拡大鏡や100パーセント表示など、フルスクリーンモードの効果が11種類の中から選択できるようになりました。また、テキストや画像などのコンテンツの幅を、ウインドーの幅に合うように表示します。
【強化ポイント その3】 検索範囲の拡大
もとのファイル内にあるテキスト検索だけだったのが、注釈やしおり内のテキストも検索可能に。
【強化ポイント その4】 表示方式の増加
二分割(分割)、または四分割(スプレッドシート分割)でPDFを表示できます。
【強化ポイント その5】 そのほか
●SDKの提供開始で、FoxitJ-Readerの機能を自由に拡張可能。
●XFA(XMLフォームアーキテクチャ)エレメントのフォーム入力に対応。
●RMS保護されたPDFをサポート。
そのほか、“テキストビューアー”で、レイアウトを維持したまま、テキスト部分のみ瞬時に抽出してメモ帳などにコピペできるのも便利だし、選択範囲をキャプチャーできる機能もあるし、距離や面積も算出できちゃったりします。
なんかもう、こっちが恐縮するくらい盛りだくさんな最新版J-Reader。今年はAdobe Readerも見違えるほど高速化しましたが、それでも自分の環境ですと若干、Foxitのほうが速いです。このへんは、『週刊アスキー』本誌のソフトウェア特集などでキチンと検証したいと思います。
とりあえずPDF作成環境は『Foxit J-Reader Plus 5.0』(編集・作成用)+『Adobe Reader X』(プリント用)+『PDForsell』(回転・結合用)で、おなかいっぱいでありますよ~。
●関連サイト
『Foxit J-Reader Plus 5.0』
http://www.foxit.co.jp/
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