9leap前期優秀賞が決定!! |
学生対抗スマホゲーム開発コンテスト『9leap』。前期応募期間が8月31日で終了し、優秀賞と佳作の選考会が9月28日に行なわれた。
前期に投稿されたゲームは全部で394作品!
394作品のうち審査対象となるのは25歳以下の作者がつくった191作品。投稿のうち約半数の作品はコンテストと関係なく、純粋に9leapに興味をもって投稿されたもの。これは9leapという試みと、スマホ向けゲーム開発プラットフォーム『enchant.js』への関心の高さと言えるだろう。
実は筆者もTwitterと連動したゲームを2作品投稿している。9leapでは自分がつくったゲームの感想がTwitterを介してダイレクトに開発者に伝わるのがうれしい。次作品へのモチベーションにもつながりやすいのが9leapの強みだ。
優秀賞は5作品、佳作は10作品
さて、審査ではまずゲームのプレー回数が1000回以下のものを除外。残った40作品の中から審査員が1本ずつゲームをレビューし、さらに15作品を絞り込み最終選考が行なわれた。最終選考では6名の審査員がひとり2票ずつ投票して、5作品の優秀賞が決定。なお、15作品のうち優秀賞以外の10作品は佳作となった。
いずれもゲームやスマホ向けアプリ業界をリードするキーパーソンだ。清水氏は9leapを主催するユビキタスエンターテイメント(UEI)の代表取締役。UEIといえば、9月30日に5億円の増資を受けたばかり。宝珠山氏はUEIと共に9leapを主催し、中高生向けのアプリコンテスト『アプリ甲子園』の主催なども手がける。
南治氏はPS3、PSP向けソフト『週刊トロ・ステーション』を制作する株式会社ビサイドの代表取締役。水口氏は音楽ゲーム『スペースチャンネル5』など数々のメジャーゲームを手がけた伝説のクリエイターだ。メディアからは、月刊ベストギア編集長の長谷部氏、そして週刊アスキーの総編集長F岡が招かれた。
優秀賞5作品と審査員のコメント
pict!! (作者:dangiruba氏、得票:4票) |
南治氏:アイデアがすばらしい。ユーザー自体が描いた絵がクイズになるシンプルさとわかりやすさ。シンプルなんだけど、プログラム的にも描いた様子を再現する部分がよい。
かけらあつめ (作者:kassy708、得票:2票) |
宝珠山氏:万人に受け入れられそうで、加速度センサーを使った操作も簡単。かつ、グラフィックの美しさを評価しました。
下る。 (作者:akihiro_0228、得票:2票) |
水口氏:その名のとおり、動詞(ワンアクション)をテーマにゲームをつくるなんて渋いの極み。Back to basic。
NG WORDS (作者:blankblank、得票:2票) |
長谷部氏:スマホのゲームはツイッターにはき出すことが多いが逆にTLを取り込んでゲームするのが新しい。新鮮さを感じた。このゲームを遊ぶためにフォロワーを増やすという倒錯感があってよい。
ポポポポップ (作者:tes9leap、得票:2票) |
清水氏:シンプルなルールと気持ちよさ、脳みそわしづかみにされる感覚に単純にはまりました。独特のポップな表現でありながらハードコアなゲーム性でとても中毒性があります。タッチスクリーンでも操作しやいすもので好感触でした。
総評
F岡:「わりと遊べる」と「ショボい」の差は、ごくわずかだ。が、後者はパケットの肥やしに、前者は大ヒットゲームに、と、その後の可能性にはあまりにも大きな開きが出る。今回の審査でついた点差はわずかに1点とか2点。が、そのわずかな差が極めて重大な差異であることを総評として記しておきたい。
佳作10作品はこちら
Space Jump (作者:_7E)
GEKISATSU-激撮- (作者:m_zatsuyo)
隠遁者 熙の冒険 (作者:tomy_kaira)
男!コイノボリ! (作者:matsudapress)
ブロック崩され (作者:gogoweb_ikeda)
でぃーぷ・ふぉれすと (作者:tshinsay)
DONT BACK! (作者:ElectroDragon)
金魚すくい (作者:gunsou_911)
ばとるぞーん (作者:rtsan)
階段をのぼれ! (作者:chick307)
優秀賞は『MacBook Pro』または『MacBook Air』、佳作は5000円ぶんの図書カードが贈られる。ちなみに最終選考に残った15作品の特徴を分析すると以下の5点が優れていた。
1.ゲームとして成立する新しいアイデア。
2.何度でもプレーしたくなる「ハマり」要素。
3.グラフィックや音楽などの表現。
4.ゲームとしてのわかりやすさと操作性の良さ。
5.加速度センサーやタッチパネルなどスマホをうまく生かすギミック。
後期の入賞を狙うなら、このあたりをぜひ参考にしてみてほしい。なお、ユーザーがプレーした回数が少ないと審査の対象に入らない。プレー数を上げるためには、投稿したときのサムネイル画像やゲームのタイトルをひとひねりし、ユーザーの目をひく工夫が必要となるだろう。
なお、9leapの後期応募期間は9月1日~12月31日。前期と後期を通しての最優秀賞3作品を決定し、2012年3月5日より開催される世界有数のゲーム開発者カンファレンス『GDC2012』の視察ツアー参加権が贈られる。
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