12月17日の発売や3G通信のキャリア、詳細スペックも明らかになったPlayStation Vita。性能がアップしただけでなく、カード型ゲームメディアの採用など、PSPとは根本的に異なる部分もあります。ソニー・コンピュータエンタテインメントに、PS Vitaの気になるポイントについて、聞いてみました。
●PS Vitaを開発するにあたって、絶対に外せなかった機能(またはスペック)は何でしょうか?
PlayStation Vitaのすべての機能は、開発段階で時間をかけて精査し、本当に必要と考えた機能のみを搭載しているため、すべてが「絶対に外せなかった」ものと考えています。
●これまでPlayStationでは据え置き機、携帯機いずれもゲームのメディアに光学メディアを採用してきましたが、PS Vitaでフラッシュメモリー(PlayStation Vitaカード)を採用した狙いは何でしょうか。
フラッシュメモリーを採用することにより、メディアの小型化を実現しました。技術進化により、以前よりも安価に大容量のメモリーを安定的に入手することが可能になったことも採用の理由のひとつです。将来的に容量を増やすことも可能で、ゲームデータに加え、セーブデータや追加コンテンツをカード内に追記し、保存することもできます。(ゲームによってはPS Vitaカードに加え、メモリーカードが必要なものもあり)
PS Vitaカードとパッケージ。一般的には光学メディアよりフラッシュメモリーのほうが読み込み速度が速いため、ロード時間の短縮も期待できそうだ。 |
●メモリースティックではなく、新規格のメモリーカードになったのはなぜでしょうか。また、このメモリーカードはPS Vita以外の製品(たとえばデジカメや携帯電話など)で使われる計画はあるでしょうか。
メモリーカードはPlayStation Vitaの長いプラットホームライフを通じて使用するものなので、将来のことまで考えて専用のものを採用しました。メモリーカードを他の製品に使うことは、現時点では予定していません。
本体と同時に発売されるPS Vita専用のメモリーカードは4GB(2200円)、8GB(3200円)、16GB(5500円)、32GB(9500円)の4種類。現在、大手量販店でのソニー製メモリースティックPRO-Duo販売価格とほぼ同じか若干安い価格となっている。 |
●プリペイドデータプランの受信時最大128Kbps/送信時最大64Kbpsのスピードで、例えば格闘ゲームのオンライン対戦などを支障なく遊べるでしょうか。
ネットワーク状況やタイトルによって異なるため、一概には言えません。PlayStation Vitaのネットワーク機能を活かした、技術的・感覚的に支障を感じさせないような魅力的なタイトルをつくって頂けるよう、SCEとしても、ソフトウェアメーカーの皆様に開発サポートを行なっていきます。
プリペイドデータプラン100hでは3時間のみ受信時最大14Mbps、送信時最大5.7Mbpsでの通信が可能だが、それ以外は受信時最大128Kbps、送信時最大64Kbpsでの通信となる。 |
●PS Storeの利用はWiFiでの通信時のみ可、というような条件はあるでしょうか。
WiFi経由でも3Gデータ通信経由でも、PlayStation Storeへのアクセス、購入は可能です。なお、3G経由でのダウンロードでは容量の制限があります。(発売当初は20MB。制限値は今後変更の可能性あり。)
●PS3やPSPで採用したクロスメディアバーではなく、新しいメニューになった理由は何でしょうか。
PlayStation Vitaのコンセプトを体現する、常にネットワークにつながり、フレンドと繋がり、新しい情報を取得するLiveAreaユーザーインターフェースを新たに採用しました。LiveArea UIは、マルチタッチスクリーンに適した構造になっています。
画面いっぱいにアイコンが並ぶLiveArea UI。画面内に使いたい機能のアイコンがないときは、スマートフォンふうにページを切り替える。 |
●ローンチ時のタイトル数が26とかなりの数です。これだけの数を用意できたのはどのあたりに要因があるでしょうか。
ゲーム開発者の皆様に早い時点で情報をお渡しできるよう、あえてPS Vitaの発表会を1月27日に開催するなど早期から情報開示をしていました。加えて、開発効率を向上させたPS Vita開発ツールの提供や、充実したツールやミドルウェアによる作業効率のアップが、スムーズなタイトル開発を可能にしたと考えています。
PS Vitaのローンチタイトル一覧。『真・三國無双NEXT』や『みんなのGOLF6』、『塊魂 ノ・ビータ』など、人気シリーズの最新作がしっかり入っている。 |
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