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今までになく美しい3D映像! ソニーのヘッドマウントディスプレー『HMZ-T1』を体験!

2011年09月02日 21時46分更新

  有機ELを採用したソニーの3D対応ヘッドマウントディスプレー(HMD)、『HMZ-T1』。製品の詳細なスペックは先にアップした記事で確認してもらうとして、ここでは実機によるインプレッションを中心に紹介します!

  まずは装着感から。ヘッドマウントユニットの重量は420グラムで、「重い」とは感じませんでしたが、重心が前寄りなのでベルトの締め付けは少し強めにしたほうが快適でした。

『HMZ-T1』
ベルトの前後左右の締め付け量と、耳にあてるサラウンドヘッドホンの位置を自由に調整可能。

  そして実機での視聴。音楽(PV)、レースゲーム、映画の3とおりで試しましたが、まず実感したのは従来の3Dディスプレーにない明るさ! シャッターやフィルターがないため、不快なチラつきや黒い筋に悩まされることがありません。裸眼3Dで感じることがあるスリットのような模様もなく、2Dディスプレーの画質のままで3D立体視が楽しめるという感じです。色温度などの画質はユーザーが調整可能ですが、標準のプリセットでじゅうぶんな鮮やかさ。有機ELらしいクッキリした色合いです。ゲームは映像ブレを感じることはなく、映画でも文字が潰れないため、どんな映像シーンでも使えると感じました。また、サラウンドヘッドホンは音位の分離がよく、低音・高音とも強くて好感触。装着感も締めつけがなく、長時間の視聴でも快適そうです。

『HMZ-T1』
『HMZ-T1』は左右の目それぞれに有機ELパネルを用意しているので、左右の映像が混在して見えてしまう“クロストーク”が発生しない。

  また、下側から入り込む光を遮断する“ライトシールド”は必須。装着しないとどうしても光が入る方向が気になってしまい、没入感が減少します。部屋にひとりでいるようなときなら、照明を消してしまうというのもアリだと思います。

『HMZ-T1』
ライトシールドは柔らかいゴム製で、本体底部の穴にはめ込んで装着する。

  画質や音質は高レベルですが、あえて気になる点を挙げるとすれば、立体深度の調整ができない点。視聴では立体感が少々希薄に感じましたが、プレーヤー側で調整するしかありません。また、2D→擬似3D変換機能も非搭載。ブラビアでは実現できてる機能が『HMZ-T1』でできないのは少し寂しい気がします。

『HMZ-T1』
HMD底部で画質・音質設定のほか、HDMI制御対応機器に接続している場合なら早送り・巻き戻しなどの操作も可能だが、3D深度設定のダイヤルなどはない。

  とはいえ、今までの3Dディスプレーの不満点を完全解消した『HMZ-T1』の3D映像は“今までにない美しさ”と断言できる満足度。5.1chのバーチャルサラウンドも加わっての没入感はほかの3Dディスプレーにない魅力です。3Dを楽しむならHDMで見る! なんて時代もくるかもしれません。

『HMZ-T1』
3D映像堪能中のライター千駄木。「フライトシュミレーターや、一人称シューティングゲーム、ほかにはビルが落ちる映像とか、外界をシャットアウトするとより楽しみが増しそうな映像向けかな。あとはヘッドトラッキング機能があれば、360度ディスプレーも夢じゃないね!」
3D対応ヘッドマウントディスプレー『HMZ-T1』
11月11日発売予定
予想実売価格 6万円前後
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