日本HPのPCといえば、東京の昭島工場で組み立てを行なっていることで知られています。これまではデスクトップPCのみでしたが、8月8日からはノートPCの生産も開始したとのことで、その様子を見学させてもらいました。
工場へ足を踏み入れる前は“話し声も聞き取れないような騒音の中でマシンがせわしなく動いてる”みたいな光景を想像してたんですが、実際には人の手でパーツが次々とはめ込まれていく、静かな作業風景。
日本HPのPCは100パーセント受注生産なので、ラインの数や稼働時間もその日によって変わるそうです。 |
作業している方もノートPCだけでなく、デスクトップの作業にも対応できるようになっているとのこと。 |
構成の確認や動作試験、ソフトのインストールなどは、PC自体がサーバーとやりとりして作業するなど自動化されているので、ほとんど人の姿なはし。
診断用のプログラムをサーバーからダウンロードしてテストが行なわれる。 |
連続動作試験はマシンに高い負荷をかける内容。PCの構成によって時間は変わるものの、平均して約6時間かかる。 |
テストが終わったら梱包されて出荷……となるのですが、その前にあるのが抜き取り検査。梱包済みの製品から抜き出したものを開封して、外装の傷の有無や付属品の確認、実際に起動して周辺機器の接続や光学メディアへの書き込みテストまで行なうとか。徹底してます。
抜き取り検査はさまざまなテストを行なうだけに、1台当たり40~50分はかかる作業。 |
トラックでの長距離輸送を想定した振動テストも。20分間、さまざまな種類の振動を加えて、1000キロ走行したのと同じ状況にできるとのこと。
1000キロという条件は、昭島から北海道までの輸送距離をもとに決められたそうです。 |
……と、数多くのテストを完了して出荷されるノートPCには、“MADE IN TOKYO”のロゴシールが貼られます。現在、ノートPCの生産は企業向けモデルのみなので、あまりこのロゴを見る機会はないかもしれませんが、デスクトップPCは“企業向けのみ→個人向けも開始”という流れをたどったので、近い将来自分が買ったノートにこのロゴがついているかもしれないですねー。
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