AMD新プラットフォームAシリーズの実力を大検証
2011年08月01日 14時00分更新
“Aシリーズ”の性能を3Dゲームや写真現像などで徹底解明!!
■3Dゲームの性能をベンチマークソフトで徹底的にチェック!
『Aシリーズ』 の3Dゲーム性能は、最上位の 『A8-38 50』 でFPSの定番 『クコー ル・オブ・デューティ4』 が約60fpsを記録。この性能は、従来の中堅クラスのGPU 『RADEON HD 6570』 に相当する。下位モデルの 『A6-3 650』 は、その2割減といった ところ。これだけの性能が出せれば、大抵のゲームはこのA PUで十分快適にプレーできる。
●3D Mark Vantage(Futuremark)
グラフィックや演算性能を調べる『3D Mark Vantage』にて、“Performance”のプリセットでスコアを測定。Core i5-2400の3倍以上の値で、中堅GPUと同等であることがわかる。
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●STREET FIGHTER IV(カプコン)
フレーム落ちが命取りになる格闘ゲームでは、1280×720ドットで測定。スコアーとfpsの2つを計測したが、ほぼ60fpsをたたきだし、アーケードに劣らないレベルだ。
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●Call of Duty 4(アクティビジョン)
リアリティのあるFPSの定番で遊べるか測定。解像度1280×720ドットで、それ以外はデフォルトの状態。ほぼ60fpsが出ており、ゲーム中の煙などのエフェクトも自然に表現されている。
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●MHFベンチマーク【絆】(カプコン)
モンスターと戦って狩りをする人気のオンラインゲームのベンチマーク。解像度を1280×720ドットに設定。フルスクリーンモードで動作させたが、2000越えをマークした。
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■ゲームや動画が高画質に! DirectX 11の実力
『Aシリーズ』 の特徴のひとつ は、最新のDirectX 11 に対応している点だ。対応のゲームでは、キャラクターや背景の 描写がよりリアルに描画され、 パフォーマンスも向上する。たとえば、『A8-3850』を使用した 『DiRT3』 ではDirectX9だと35fps前後だが、DirectX 11なら47fps前後に向上する。
おもなゲームでのFPS |
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『A8-3850』では、『DiRT2』や『ロストプラネット2』でも30fpsを越える。 |
DirectX 11で性能がアップする |
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同じゲームでもDirectX 11を使うことで性能が20~40パーセントもアップ。 |
※以上のベンチマークは、すべてAMDの提供によるものです。
■ゲーム以外のGPU性能は?
UVD2からUVD3になってパフォーマンスが向上し、かつAPUのグラフィックパフォーマンスにより動画トランスコードや3D再生だけでなく、ブラウジング(IE9)も性能アップする。
●ブルーレイ3D
CPU負荷が掛かるブルーレイ3Dの再生が21パーセント前後のCPU負荷だった。なお、3Dでの視聴は、3DテレビやDLP方式のプロジェクターが必要だ。
UVD2 | 72% |
UVD3 | 21% |
51パーセントセーブ |
●ブラウジング時のCPU負荷
ブラウザーの描画性能を計測する『PeaceKeeper』で測定したところ、Core i5-2400に対しA8-3850ではスコアーが16パーセントもアップ。APU内蔵GPUの威力を発揮している。
Core i5-2400S | 11322 |
A8-3880 | 13231 |
約16パーセントのアップ |
※ブラウザーベンチ環境 【A8-3850】マザーボード:ギガバイト『GA-A75M- UD2H』、【Core i5-2400S】マザーボード:ASUS 『P8Z68-VPRO』、【共通】メモリー:UAMX『Cetus DCDDR3-8GB-1600OC』(4GB×2)、OS:Windows7 Home Premium SP1(64ビット版)
●動画トランスコード
2分50秒のフルHDのAVCHD動画をiPhone用のMPEG4にトランスコードした場合、GPUのパフォーマンスも利用してUVD3有効時では34秒短い2分22秒でトランスコードできた。
UVD無効時 | 2分56秒 |
UVD有効時 | 2分22秒 |
34秒短縮 |
■アイドルとピーク時消費電力は?
AシリーズのAPUどちらもPhenomⅡ X4 945と比べた場合には、消費電力は低い。同じ4コアのCPUとチップセット内蔵GPUではあるが、Aシリーズの方が電力効率の良いことがわかる。
『A8-3850』はGPU性能を考えれば妥当 |
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『A8-3850』の消費電力は150ワットとやや高めだが、RADEON HD 6570相当のグラボを積んでいると思えば妥当だ。 |
『A6-3650』のほうが電力効率はよい |
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『A6-3650』は『A8-3850』に対して2割ほど性能が低いが、電力は3割下がっており、効率的にはよい。 |
■写真現像とベンチソフトCPU性能は?
Aシリーズは、CPU性能はPhenomⅡ X4 945に比べて若干速くなっている程度だが、性能の高いGPUが搭載されていて、価格が1万4000円前後であることを考えれば価格性能比は高い。
『A8-3850』がGPU性能でスコアを伸ばす |
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『A8-3850』は、『Phenom�U X4 945』と比べるとGPUの部分でスコアーに差が出ている。 |
コアは同じでもやや性能は上 |
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『Phenom�U X4 945』と同じコアを採用している『A8-3850』だが、性能はやや上だ。 |
■ハイエンドの8コアCPUも今秋登場!!
今秋発売予定の次期フラグシ ップCPU“FXシリーズ”は、 新たなコア(開発コード:ブルドーザー)を用いて、8コアま で対応する。FXシリーズは、 ラインアップされる全製品がUNROCK仕様になっているため、オーバークロックを楽しむ 自作ユーザーには待望の製品。 すでにFXシリーズに対応した 9シリーズチップセットを搭載 したマザーボードは各社から発売されている。
対応マザーは9シリーズ |
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“FXシリーズ”対応は、“AMD 990FX”チップセット搭載のマザーボード。 |
FXシリーズはまだ外装だけ |
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この秋に登場する予定の新CPU“FXシリーズ”の外装。 |
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