リコーは、HOYAが持つ“PENTAXイメージング・システム事業”を買収することを発表した。PENTAXイメージング・システム事業は、デジタル一眼レフの『K-r』や『K-5』、先日発表になった小型『PENTAX Q』やコンパクトデジタルカメラ『Optio』を展開してきた。
リコーはPENTAXを100パーセント子会社化するが、“PENTAX”ブランドのカメラは引き続き販売する。なお、HOYAは医療用の内視鏡などで“PENTAX”ブランドを使用していく。
以下、会見でのコメントをピックアップ。
<HOYA株式会社 代表執行役最高責任者 鈴木 洋氏>
「PENTAXブランドにおいて、製品のチャネルを見ても、しっかり結果が出せた。ひとつの区切りがついたので、リコーさんにバトンタッチしたい。この業界はさらなる再編が続くべき、今回の買収はひとつの成果」
(PENTAX事業を手放すことに対して)「ある意味ホッとしている、大事な事業なので、リコーさんには大事に育ててほしい」
↑嫁入りが成功し、会見中も笑顔が絶えなかった鈴木 洋CEO。 |
<株式会社リコー 代表取締役 社長執行役員 近藤 史朗氏>
(PENTAXを買収したことについて)「お嫁に来ていただいた」という気持ちであると説明。
↑PENTAX Qなどの製品を取り上げ「すばらしい持参金まで用意してきてくれた!」とリコーの近藤史朗社長はコメント。 |
リコーの近藤社長は「PENTAXとリコーは競合するところがない」と説明。今後の戦略として、
1) デジタルカメラ事業の強化
・レンズ交換式カメラの強化(ラインアップの充実や交換レンズの拡充)
2) コンシューマー向け付加価値事業の創出
・リコーが展開してきた写真のアーカイブなどの付加価値サービス事業の創出
3)その他
・中判カメラの画素数を活かした、イメージ・アーカイブ事業
(すでに、国内の図書館では、中判カメラによるデータ化が展開中。スキャナーとは違い非接触で、安価なシステムが構築できるのが特徴)
と説明し、「リコーの未来に期待していただきたい」と締めくくった。
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