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和製スマホがiPhoneを超えた!? 石川温が夏モデルを総括!!

2011年05月18日 20時00分更新

文● 石川温 編集●ACCN

 東日本大震災の自粛ムードが漂うなか、5月16、17日は久々にとてもエキサイティングな2日間だった。ドコモ、auから相次いで夏モデルラインナップが発表。16機種ものスマートフォンがお披露目されたからだ。

ドコモ(5月16日)
ドコモ
au(5月17日)
au

 まず、感じるのが“日本メーカーの逆襲”だ。アップルのiPhoneがひとり勝ちを続けるなか、対抗馬といえばサムスンのGALXY S、ソニー・エリクソンのXperiaシリーズといったように海外勢ばかり(ソニエリは英国企業)。日本メーカーの存在感はとても薄いものだった。

 2011年の夏モデルでは、KDDIが久々にINFOBARを投入(シャープ製)。見た目のデザインはさることながら、触ったときの質感、つくり込まれたユーザーインターフェース、操作したときの気持ちよさは「iPhoneに勝ってるかも」と期待させてくれるデキだ。

INFOBAR(au)
INFOBAR

 また、予想外で驚いたのがパナソニックだ。ドコモ向けP-07Cは女性にとことんフォーカスしたユーザーインターフェースとなっている。国内メーカーのなかで最後発となるパナソニックが、夏モデルでスマートフォンとしてどのように攻めてくるかは、個人的にとても興味深かった。ハイスペック路線はサムスンが強いし、国内特有機能であればシャープが先行している。防水といえば富士通東芝やNECカシオが人気だ。もはやパナソニックの入る隙はないと感じていたからだ。

P-07C(ドコモ)
P-07C

 フタを開けてみると、パナソニックはまだ国内海外メーカーが未開拓だった“女性市場”という分野に果敢に攻めてきた。女性ユーザーが増えつつあるなか、確実に人気機種になっていきそうな雰囲気を感じる。

 実際、スペック的に見れば、4.3インチの大型液晶であっても、本体は厚く、おサイフケータイがついていないなどの欠点はある。だが、ここ最近のスマートフォンは “クロック数”や“OSのバージョン”といったスペックで選ぶ傾向にある。P-07Cは、そうした競争とは無縁の世界で戦おうとしているのが賢く感じる。「この商品は技術より、マーケティングが勝負」(パナソニックモバイル関係者)と言うのも納得だ。

 また、注目なのが、シャープのau向け端末AQUOS PHONE IS11SH。見た目はスライドテンキーだが、中身はしっかりAndroid2.3なのが独特。ここ最近、ほとんどタッチパネルスマートフォンでメールを打っているが、久々にテンキーでメールを打つと、意外なほどにサクサクと打てる。「タッチパネルも慣れたけど、やっぱりテンキーのほうが打ちやすい」と実感してしまった。

AQUOS PHONE IS11SH(au)
AQUOS PHONE IS11SH

 「タッチは難しそうだけど、スマートフォンは使ってみたい」という人には、すんなりと受け入れられるのではないかと思う。今後、「折りたたみだけどAndroid」というモデルが続々と登場しそうに思う。

 もはや、“見た目がタッチパネルだからスマートフォン”というカテゴリー分けだけでは語れなくなってきた。今後、メーカーによっては“見た目はケータイだけど中身はAndroid”で開発するというところも出てきそうだ。そうなれば、スマートフォンとケータイの垣根も一気になくなっていくハズ……。

>>個性出てきたAndroidのUI

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