『エバーノート』が国内連携サービスや新システムを発表する、記者発表会を開催。CEOのフィル・リービン氏がみずから登壇し、プレゼンテーションを行なった。
サービス紹介前のプレゼンでリービン氏は、今はビジネスをするのにとてもユニークな時期で、コンシューマーソフトカンパニーにとっては最高の時期であると語り、5年前のビジネス環境と比べて今が優位である理由を5つのポイントで紹介した。
●App Store
App Storeの登場でソフトをどう売るか、どうプロモーションするかの心配をしなくてもよくなった。
●クラウド
5年前なら、サービスを始めるうえで自社サーバーを用意しなくてはならなかった。しかし今はクラウド環境を利用し、すぐに起業、サービスを開始できる。
●オープンソース
まず基盤の技術に投資が必要だったが、今の時代は基本のビルディングブロックは無償で手に入る。
●ソーシャルメディア
お客へのリーチは広告が必要だったが、良い製品・サービスであればソーシャルメディアを介して自動で広まる。
●フリーミアム
かつて小さなIT企業は大手が同じ物を安く売ったらどうしようとビクビクしていたが、今は価格面で心配はなくなった。
以上をまとめ、すばらしい製品・サービスをつくれば成功できる時代“GeeK Meritocracy!”(ギークの能力主義)とした。これがなければ、ドロップボックスやフェイスブックのようなサービスは生まれなかった。踏まえて、すでにこの主義をもっている日本にこの時代は良いものと、新サービスや日本の連携サービス紹介を開始した。
本日、大幅なアップデートを発表した『Evernote for Android』。共有ノートブックの閲覧や、フェイスブック、ツイッターとの共有、ピックアップしたノート内の検索、GPS搭載機での使用であればノートと位置情報を記録できるといった機能が追加された。
と、堅い話はそのくらいにして、以下、リービン氏が紹介した日本パートナー企業との連携サービスで個人的に気になったものをピックアップしてみましょう。なお、いずれもすでに発表されている製品です。
ぺんてる |
ぺんてる『airpen Pocket』は、任意の用紙に書いたメモを、小型の受信ユニットからブルートゥース経由でPCやアンドロイド端末に転送できる。ここまではローカルでの利用ですが、そこからエバーノートに転送できる機能があります。専用アンドロイドアプリを使えば、モバイルでも利用可能だ。取材先で、いまだにメモがアナログなガチ鈴木も、一気にクラウド化の流れに乗れそうです。
会場でお試し中。“週刊アスキー”と書き込むと、瞬時に認識してアンドロイドアプリと同期。これがエバーノートにもアップロードされます。価格は1万4000円前後と、ちょっと高い気もしますが、かなり惹かれますね。今にもポチりそうです。
ビジカビジネスシステム |
シャープ製カラー複合機のスキャン機能と連携する、ビジカビジネスシステム『Evernote for SHARP MFP』は、スキャンデータをそのままエバーノートに保存できるスグレモノ。操作タッチパネルのメニューに“エバーノートへ保存する”ボタンが追加される。エバーノートのアカウントは複数設定できます。これはオフィスにひとつ欲しいかも。うちの総務部や技術部の方、チェックしてますかー? ぜひ導入の検討を!
ジャストシステム |
ジャストシステム『ATOK Pad』はATOK日本語システムを利用したメモアプリ。メモをエバーノートやツイッターへアップできます。なにげないメモをエバーノートに簡単にアップできるので、日常思いついたネタをサクッとクリップできそう。また、正しく日本語入力したメモをクラウド保存したい!という人にもオススメ。『ATOK Pad forPhone』の価格は、1200円。
マピオン |
地図サービス『マピオン』に登録されたお店や施設を、エバーノートに緯度経度情報付きで保存できます。iPhoneやアンドロイド端末から見られるので、外出前にサッとピックアップすればもう迷うことなし、、、か!? 地図を見ていても迷うガチ鈴木に、さらなる手取り足取り救済サービスをプリーズ。
楽天トラベル |
楽天トラベルにエバーノートのクリップボタンを追加。宿泊施設をノートに保存できるので、旅先の検討や旅行後の思い出などをメモに残して活用できる。タグを設定して、写真といっしょに保存なんていいかもしれない。クリップだけじゃなく、自動でそこまでできるとうれしいなあ。
PFU |
ドキュメントスキャナーの定番、PFU『ScanSnap』シリーズでは、スキャン後のクイックメニューの保存先にエバーノートが用意されてます。エバーノートはPDF内の文字も検索できるので、取り込めば取り込むほど強力なデータベースになりそう。
こうしてみると、いろいろあるものですね。
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