AMDのRADEON HD6990に続いて、NVIDIAから『GeForce GTX590』が登場し、両メーカーから1枚のボードに2基のGPUを搭載する最上位機種が揃いました。早速その実力を比較してみましょう。
『ZT-50501-10P』 |
●ZOTAC(販売 アスク) ●http://www.ask-corp.jp/ 実売予想価格 8万6000円前後 |
トップカバーは取り外し可能。2つのGPUは大型のヒートシンクに覆われている。 |
比較対象は以下の2製品。
『EAH6990/3DI4S/4GD5』 実売価格 7万5000円前後(3月下旬発売予定)
『ENGTX580/2DI/1536MD5』 実売価格 5万3000円前後
●ASUSTeK(販売ユニティ) ●http://www.unitycorp.co.jp/
上からRADEON HD6990、GeForce GTX590、GeForce GTX580。いずれも標準的な形状だ。HD6990の長さは30センチを超えるが、GTX590は28センチ前後。いずれもPCケースを選びそうだ。 |
さっそく各種ベンチマークの結果を見ていきましょう。いずれも高負荷設定で検証しています。
※ベンチマーク環境 CPU:インテル『Core i7-2600K』(3.4GHz)、マザーボード:ASRock『P67 Extreme4』、 メモリー:CORSAIR『CMT4GX3M2A2133C9』(PC10600、4GB×2)、SSD インテル『SSDSC2MH120A2K5』 、電源ユニット:HuntKey Japan『X7 900』(900W) 、OS :Windows7 Ultimate(64ビット)
●3DMark11 |
●ロストプラネット2ベンチマーク |
解像度1920×1080ドット、アンチエイリアス:CSAA8X、画質:全てHIGH、モーションブラー:ON |
●ストーカー |
解像度1920×1080ドット、DirectX11、画質:Ultra、アンチエイリアス:MSAA 4X、SSAO:Default-High、Tessellation:Enabled |
性能はGTX580の1.2倍から1.5倍で、ほとんどのベンチマークでHD6990を上回りましたが、一部のゲーム、たとえば『Aliens vs. Predator』ではスコアーが逆転することも。甲乙付けがたい、といった印象です。
3DMark11は検証用ドライバーを使用したためか、画面表示に不具合が出ました。正式版のドライバーでは、スコアーが変わる可能性もありそうです。
●消費電力
アイドル時 | ピーク時 | |
GeForce GTX590 | 108W | 431W |
RADEON HD6990 | 92W | 394W |
GeForce GTX580 | 84W | 329W |
ピーク時400ワット超えは気になるところ。HD6990も高いですね。
●温度
アイドル時 | ピーク時 | |
GeForce GTX590 | 43度 | 85度 |
RADEON HD6990 | 36.5度 | 77.5度 |
GeForce GTX580 | 42度 | 88度 |
●動作音
アイドル時 | ピーク時 | |
GeForce GTX590 | 40.1dB | 48.5dB |
RADEON HD6990 | 41.5dB | 61.4dB |
GeForce GTX580 | 41.3dB | 51.5dB |
温度と動作音の関係を見ると、HD6990が“冷却性能を上げたぶん、動作音が大きい”のに対し、GTX590は“動作に支障を来さない温度内で、静かに動作する”といった仕様であることがわかります。
GTX590、HD6990ともに2GPUの実力をまざまざと見せつけてくれました。もうフルHD&最高画質はでも負荷が軽く感じます。これからは3D Vision有効でのパフォーマンス評価にしなくてはならないかも。
どちらを選ぶか難しいところですが、性能の割に静かで、NVIDIAに最適化されているゲームが多いことを見れば、GTX590が一歩リード、といったところでしょうか。
今度は、GTX590を2枚用意して4GPU SLIの性能を検証してみたいですね!
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります