ラスベガスで開催される世界最大級の国際家電ショーと新製品をレポ!
週アスPLUS:CES 2011 最強特集
CES 2011では、各社が最新ビデオムービーやデジカメを多数発表し、展示・デモを行っていた。その1(ソニー、パナソニック編)に続き、JVC、富士フイルム、キヤノン、カシオの注目の製品を紹介する。
JVC
■GS-TD1
JVCもCESにあわせて3Dムービーカメラを発表した。それが『GS-TD1』だ。左右の目に相当する映像を独立して撮影できるよう、2系統のレンズと撮像素子を搭載。撮像素子には、332万画素の裏面照射CMOSセンサーを2枚採用。また、3.5型の液晶ディスプレーは裸眼3D対応で、単体で撮影した3D映像の確認が可能だ。3D撮影時の光学ズームは5倍で、3Dの撮影モードは1,920×1,080ドット・60iのH.264/MVCと、1,920×1,080/60iのAVCHDで、H.264/MVCは左右の映像ともにフルHD解像度、AVCHDはサイドバイサイドとなる。アメリカでの販売価格は1999.95ドルで、2011年3月発売予定だ。
■GC-PX1
こちらは、参考出品されたコンパクトビデオムービー『GC-PX1』だ。新映像処理エンジン『FALCONBRID』を搭載しており、1,920×1,080ドット・60pの動画を36Mbpsというハイビットレートで記録できる。また、6メガピクセルの静止画を秒間60枚撮影できるという、超高速静止画撮影にも対応。撮像素子は、10Mピクセルの裏面照射CMOSを採用、光学10倍ズームレンズ、32GBの内蔵メモリー、3インチのタッチパネル液晶などを搭載している。発売時期や価格などは未定だそうだが、3月頃には発売したいと考えているそうだ。
■4K2K対応ハンディムービーカメラ試作機
こちらも参考展示されていた、4K2K撮影に対応したハンディムービーカメラの試作機。発売時期や価格などは全く未定だそうだ。4K2Kの表示環境などを考えると、個人向けというよりはプロ用途をターゲットにしていると思われるが、価格によってはハイエンドアマチュア層にも十分にアピールできる製品になるはずだ。
富士フイルム
■FinePix HS20EXR
富士フイルムもCESにあわせて多数の製品を発表し、ブースで展示していた。その中でハイエンドモデルとなるのが、『FinePix HS10』の後継と思われる、24mm~720mm相当の30倍ズームレンズを搭載するレンズ一体型デジカメ『FinePix HS20EXR』だ。撮像素子として、有効画素数1,600万画素の1/2インチ裏面照射型EXR-CMOSセンサーを採用し、最大感度もISO12800に向上している。手ぶれ補正はセンサーシフト方式。EVFに加えてチルト対応の3インチ液晶も搭載している。記録メディアは、SD/SDHX/SDXCが利用可能。富士フイルムブースでは、HS20EXRはモックのみの展示となっており、実際に手に持って試用はできなかったが、新開発のEXR-CMOSセンサーでどれだけ高画質の撮影が可能なのか、早く触ってみたい1台だ。北米での販売価格は399.35ドルで、2011年3月に発売予定。
■FinePix S4000
同じく光学30倍ズームレンズを搭載するレンズ一体型デジカメ『FinePix S4000』も展示されていた。望遠側ではかなりレンズが飛びだし、存在感は抜群。撮像素子は、有効画素数1,400万画素の1/2.3型CCDで、センサーシフト方式の手ぶれ補正機構も搭載。1,280×720ピクセルの動画撮影にも対応。背面には、3インチの液晶ディスプレーとEVFを備える。液晶ディスプレーはチルトなどの機構は盛り込まれない。記録メディアは、SD/SDHX/SDXCが利用可能だ。北米での販売価格は279.95ドルで、2011年2月発売予定だ。
■FinePix F550EXR
こちらは、コンパクトなボディに15倍光学ズームを搭載した新モデル『FinePix F550EXR』。F300EXRの後継モデルと思われ、撮像素子が従来のEXRスーパーCCDハニカムから、有効画素数1,600万画素の1/2インチ裏面照射型EXR-CMOSセンサーへと変更されている。手ぶれ補正機構はセンサーシフト方式。また、GPSが標準搭載されている点も、新しいポイントだ。モードダイヤルが、本体右後方に斜め方向に取り付けられている点など、ボディ形状はF300EXRを継承。北米での販売価格は349.95ドルで、2011年3月に発売予定。
■FinePix XP30
『FinePix XP30』は、GPSを内蔵する防水コンパクトデジカメだ。防水性能は5m防水で、他に防塵、耐落下衝撃性能なども備えている。撮像素子は、有効画素数1,420万画素のCCDを採用。28mm~140mm相当の5倍ズームレンズ、センサーシフト方式の手ぶれ補正機構なども搭載している。北米での販売価格は239.95ドルで、こちらも2011年3月に発売予定となっている。
■FinePix Z90
『FinePix Z90』は、スライド式カバー採用の薄型コンパクトデジカメだ。厚さは20.1mmと十分にスリムで、ポケットに入れていつでも持ち歩けそうだ。3インチのタッチパネル液晶を搭載し、タッチ操作での撮影に対応。撮像素子は、有効画素数1,420万画素のCCDを採用し、24mm~140mm相当の5倍ズームレンズを搭載している。全6色のカラーバリエーションが用意されている点も魅力。北米での販売価格は169.95ドルで、2011年1月に発売予定だ。
キヤノン
キヤノンは、3D関連のビデオムービーやデジタルカメラは発表していないが、2Dの製品でも魅力的な製品をCESにあわせて発表した。
■VIXIA HF G10
新たに発表されたビデオムービーの中で、特に注目したいのが『VIXIA HF G10』だ。最大の特徴となるのが撮像素子で、プロ用のムービーカメラ用として開発された“HD CMOS Pro”をそのまま搭載。センサーサイズは1/3インチで、有効画素数は207万画素となる。センサーサイズが大きく、画素数が少ないため、感度が優れるセンサーとなっている。レンズは、光学10倍ズームで、レンズシフト方式の手ぶれ補正機構を搭載。手ぶれ補正機構は、上下左右だけでなく前後への動きにも対応している。さらに、8枚羽根の虹彩絞りも採用。このレンズ部分は、プロ用製品で採用されているものと同じとなっている。つまり、コンシューマ向けだが、プロ用と同等の撮影性能を備えた製品というわけだ。
ボディは、他の製品に比べるとひとまわり大きく、実際に手にするとやや大きく感じるが、プロ用に比べると十分に小型軽量で、機動性にも優れると考えていい。なにより、プロレベルの映像が撮影できるという点は大きな魅力があり、要注目の製品と言える。北米での販売価格は1,500ドルで、2011年3月発売予定だ。
■PowerShot A3300 IS
コンパクトデジカメは、エントリークラスの新製品を発表。その中で最上位に位置付けられているのが『PowerShot A3300 IS』だ。28mm~140mm相当の5倍ズームレンズを搭載し、撮像素子には1/2.3インチの有効画素数1,600万画素CCDを採用。背面の液晶ディスプレーは3インチと大型だ。北米での販売価格は179.99ドルで、2011年2月に発売予定だ。
カシオ
■TRYX
カシオは、CESにあわせて、非常に特徴的なスタイルのコンパクトデジカメを発表。それが『TRYX』だ。TRYXの最大の特徴は、『Variable frame design』と呼ばれている,非常に特徴的なボディデザインだ。15mmの薄型ボディと、本体の周囲を囲むフレーム部で構成されており、フレーム部は、レンズ付近のヒンジを中心に自由に回転できるようになっている。これにより、フレームを3脚代わりに利用したり、フレーム部分を掴んで撮影したり、フレーム部分をぶら下げて利用したりと、様々な撮影スタイルが実現できる。しかも、レンズ部と液晶ディスプレー部の間にも回転機構が用意されている。つまり、フレーム部とレンズ・液晶ディスプレー部の2軸の回転機構を持つわけだ。会場でも、フレーム部を掴んだり、ラジコンに乗せたりした使い方を展示しており、これまでにないデジカメの楽しみ方を実現できそうという印象を受けた。
撮像素子は、有効画素数有効1,210万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。レンズは、焦点距離21mm相当の単焦点レンズを搭載し、ズームはデジタルズームとなる。1,920×1,080ドット・30fpsのHD動画撮影に加えて、432×320ドット・240fpsの超高速動画撮影も可能で、動画性能にも優れている。日本では未発表だが、登場が待ち遠しい製品と言っていいだろう。北米での販売価格は249.99ドルで、2011年4月に発売予定だ。
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