4月5日、アメリカのスペースシャトル『ディスカバリー』の打ち上げが無事成功した。同機には日本人初の女性ミッションスペシャリストとして山崎直子さんが搭乗。国際宇宙ステーション(ISS)にはすでに野口聡一さんも滞在しており、現在、二人の日本人が宇宙で活躍中だ。
そのうえ、JAXAでは小惑星探査機『はやぶさ』が小惑星イトカワから6月に帰還してくるなど世間は今ちょっとした宇宙ブーム! でも、見て楽しむだけじゃ物足りない。一回でいいから自分も宇宙に……という夢は子供のころから誰もがみているはず。
Google Earth Skyで見たアンドロメダ星雲。 |
ペプシの懸賞(※1)もハズれたし、民間の宇宙旅行会社も値段が高そうなので無理そう。そんな中で庶民がすぐ楽しめる宇宙旅行はないのだろうか?
そこで改めておススメしたいのが『Google Earth』だ。Google Earthは単に3D地球儀を表示するソフトではない。デフォルトで入っているプラグイン『Moon in Google Earth』や『Mars in Google Earth』を使って月や火星の3Dデータ、調査でわかった最新情報や画像を閲覧できる。さらに、『Google Earth Sky』を使えば、宇宙の星々や渦巻く銀河の様子も楽しめるのだ!
Moon in Google Earthを使って月面の様子を3Dで観察。 |
(※1)1998年、ペプシコーラが主催した宇宙旅行をプレゼントするキャンペーン企画。宇宙旅行は当初2000年に実行予定であったが計画の遅れから実行の目処がたたず現在に至る。
■インストール
まずは『Google Earth』配布サイトにアクセスして最新版のダウンロードファイルを手に入れよう。使用許諾のページで内容に同意し、ダウンロードが完了したらファイルをダブルクリックしてインストール。
【Google Earth 5 をダウンロード】ボタンをクリックしてダウンロード。 |
■Google Earthを起動して宇宙から地球を俯瞰しよう!
インストールが終了したら早速Google Earthを起動してみよう。
宇宙空間に浮かぶ美しい地球が表示される。 |
ここからマウスをクリックした状態で左右に動かすことによって地球を回転させることができる。スクロールボタンを上下に動かすことでズームイン、ズームアウトを行うことができる。他にもいろいろな動かし方がある。メニュー内の【ヘルプ】→【チュートリアル】で詳しい操作方法をチェック。
宇宙旅行に備えてチュートリアルで操作を確認しておこう。 |
■ハッブル宇宙望遠鏡の軌道をシミュレートしよう!
Google Earthには位置や方位、レイヤーなどの各種地図情報を扱う“KML”というファイルが存在する。異なるKMLファイルを取り込んでGoogle Earthに追加すれば、“ハッブル宇宙望遠鏡の衛星軌道”をレイヤー表示するといった具合に、プラグイン的に機能を楽しめる。KMLファイルは公式サイトのGoogle Earthギャラリーに多数アップされている。
Google Earthギャラリー。KMLファイルをダウンロードして、さまざまな機能を追加することができる。 |
今回はこの中の『Where is Hubble?』を試してみよう。これは、ハッブル宇宙望遠鏡の衛星軌道と現在の位置を表示するものだ。
利用するには、ギャラリー内の【Google Earthを起動】ボタンでダウンロードされるKMZファイル(KMLを圧縮したもの)をダブルクリック。自動的にGoogle Earth内で機能が起動する。
起動すると左サイドのメニューにダウンロードしたKMLファイルが表示されているのがわかる。非表示にしたい場合は、チェックボックスをはずせばよい。
■地球を後にして火星探検に向かおう!
地球の次は火星探検に行ってみよう。Google Earthの機能の一つ『Mars in Google Earth』を使えば、地球と同じように火星の様子を見ることができる。アメリカの探査機が持ち帰った高解像度の画像データも閲覧可能だ。
Mars in Google Earthで火星を見る。 |
火星を見るには、メインメニューから【表示】→【探索する】→【火星】を選択すればよい。後の操作法は通常と同じだ。
Mars in Google Earthを表示メニューから起動。 |
あの有名な火星の人面岩も高解像度で見ることができる。近くには『Meliza』なる謎のキャラクターが何やらしゃべるらしいという噂が。クリックして確かめてみよう。
火星の人面岩を訪れるには、サイドバーの検索窓で“Meliza”で検索するのがカンタンだ。タネ明かしすると、MelizaはGoogleの用意した人工無能の隠しキャラクター。英語で火星のことについて教えてくれる。 |
■銀河の彼方で星の海を泳いでみよう!
火星の次ははるか彼方の星々を見ていこう。Google Earth Skyを使えば宇宙に煌く星や星雲、星団をプラネタリウムのように見ることができる。スクロールボタンでズームインすると、まるでSワープを使って宇宙を旅しているような感覚だ。画面内には星や星雲などの詳細情報も表示されているので、そこから星々の詳しい情報を入手することもできる。
Google Earth Skyで図鑑に載っているような星雲の画像を閲覧できる。 |
Google Earth Skyを見るには、メインメニューから【表示】→【探索する】→【星空】を選択する。あるいは、ツールバー内の土星型アイコンをクリックするとプルダウンメニューが表示されるので、そこから【星空】を選択してもよい。
上部のメニューから土星型アイコンをクリック。 |
サイドバーの検索窓に星雲名や星の名前を入力すると自動的に移動してくれる。今回は“馬頭星雲”を検索してみた。
馬頭星雲を検索。文字通り、横から見た馬のアタマのよう。 |
さらに以下の星雲を検索してみよう。どれも色鮮やかで一見の価値ありだ。
アンドロメダ星雲
オリオン星雲
かに星雲
エスキモー星雲
ばら星雲
カリフォルニア星雲
ふくろう星雲
キャッツアイ星雲
そのほか、サイドバーにはたくさんのレイヤーが表示されている。今回は【歴史的な天体地図】チェックを入れてみよう。地図収集家ラムゼイ氏提供による古代の天体図やヘベリウス天体地図を見ることができる。
古代の天体図。 |
ヘベリウス天体地図。星座を模したイラストがレイヤー表示される。 |
Google Earth
バージョン:5
フリーソフト
作者:Google
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