妙心寺 退蔵院で
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翌朝は右京区へ。「花園駅」下車徒歩約7分にある京都最大級の禅寺・臨済宗妙心寺の塔頭「退蔵院」にお邪魔する。門をくぐると、招き猫が季節の華やぎと禅寺の落ち着いた佇まいを兼ね添えた空間だ。
退蔵院は、画僧・如拙が応永20年(1413年)前後に描いた日本最古ともいえる水墨画で国宝の「瓢鮎図」(ひょうねんず、複製・京都国立博物館に寄託)があることで知られている。とらえどころのない事を「ひょうたんなまず」と例えることがあるが、それもここから来ている。
そんな退蔵院には、元信の庭という枯山水庭園がある。室町時代の絵師・狩野元信が常緑樹を用いることで、“不変の美”を表現した枯山水の優美な庭園。枯滝・蓬莱山・亀島と石橋など多数の庭石が豪快に組まれ、時折奥に植えられた竹藪からの音が、水のせせらぎのように聞こえる。重要文化財の方丈の窓から眺める景色は、まさに絵画のよう。なんとも美しい景色に心が洗われる。なお、通常拝観では方丈の窓から庭を眺めることはできないとのことだ。
さらに白砂の「陽の庭」と黒砂の「陰の庭」が向かい合う石庭や、「余香苑」と呼ばれる1963(昭和38)年に中根金作によりつくられた流水池庭がある。その姿は圧巻の一言。超広角モードでなければ、その姿を撮ることができない。
あまりの美しさに圧倒されて、退蔵院を後にした。ちなみに退蔵院の副住職の法話はとても面白いので、機会があれば拝聴をオススメしたい。なお、朝がゆと坐禅というプランも用意されている。坐禅は滅多にできる体験ではないのでぜひ!
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