週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

2019年の猫写真をまとめて見る~スマートフォン編~

2019年12月24日 12時00分更新

7~12月までに登場したデジカメを
当時撮影した猫写真で振り返る

とある島へ仕事で猫を撮りにいったのだが、足元に来てくれたのでカメラバッグを放り出して猫をiPhoneで撮影の図。こういうときはiPhoneがいい。2019年2月 アップル iPhone XS

 猫写真で2019年を振り返るシリーズ第3弾は、スマートフォン編。わたしのメインスマホがiPhoneなのでiPhoneで撮った写真が大半を占めるのだけど(何しろ常時すぐ取り出せるところに持っているわけで)、その辺はご容赦を。

 スマートフォンらしい写真というとやっぱこういうのだ。いきなり膝に乗っかってきた猫に即座に対応できるのがスマートフォンのよいところ。腕を伸ばしてインカメラで撮影。

突然膝に飛び乗ってきてコートの中に入ろうとしてる猫。中は暖かいということをよく知ってるのだ。おもわず左腕を伸ばしてインカメラで。ただ画質を考えるとアウトカメラを使った方が賢い。2019年2月 アップル iPhone XS

 こういうとき、インカメラで猫自撮りするといいよ、画面を見ながら撮れるし、と何度か書いたのだけど、すまん、あれ取り消します。

 やっぱ、アウトカメラ(特にメインカメラ)で撮った方がいい。画質が違う。冒頭写真がそう。黒猫がすぐ横にやってきてちょこんと座ったので左手で撫でながら右腕を伸ばして撮影。アウトカメラだと構図が見えないので慣れないとうまくおさまらないが、そこは勘と練習で。特に寒い冬は人なつこい猫が人のぬくもり(要するに体温)を求めて近づいてきやすいので狙い目。

 今年の膝猫をもう1枚。これは2月。ちょっと離れたところに猫がいたのでしゃがんで望遠レンズで狙ってたら、左後ろの四角からとことことキジトラ混じりの黒猫が歩いてきたのだ。そして、わたしの片膝に飛び乗ったのである。

 これはもうスマートフォンの出番。左手で猫を撫でつつ右手で撮影。このときは大量に撮影した。日陰の黒猫ってピントが合いづらいのだ。背景の方が明るくてくっきりしてるのでそれに引っ張られやすい。そういうときはなるべく中心に顔がくるようにすること。構図の中心に被写体を置いた方がピントは合いやすい。なお、なかなか猫にピントが来なくて何枚も撮ってたら足がしびれました。とほほ。

iPhoneのカメラレンズを見ながら猫が真ん中あたりにくるように試行錯誤してたら足が痺れてきたけど、いい感じの写真を撮れたのでよし。黒猫は難しい。2019年3月 アップル iPhone XS。

 これを撮ったのはiPhone XSなんだけど、秋に出たiPhone 11シリーズはなんと動物認識がついたのだよなあ。いろいろと気を使わなくてもよくなって、めちゃありがたい。スマートフォンのカメラはまだ進化の真っ最中なのだ。最近のハイエンドスマートフォンはちょい望遠のカメラも持ってたりする。

 メインカメラがけっこう広角気味なので近くにいてくれる猫にはいいけど、ちょっとでも離れてるとつらい。そういうとき望遠カメラの出番。「あ、いいポーズだ」と思った瞬間、とっさに準備できるのはスマートフォンかカメラかって判断するわけで、失敗すると撮り逃すわけで、そんな中、猫が動き出そうとして背中を丸めた瞬間のこの写真は気に入っております。真冬の冬毛猫なのでふくっとしてるのもいい。

背中の丸まり具合が最高だったのである。冬毛なのでもふもふしてるのもまたたまらない。2019年3月 アップル iPhone XS

 続いて春の猫。こっちへゆっくり歩いてくる猫がいるなあとのんびり見てたら、右手から別の猫がやってきて、先にホームベースにタッチしたのだ。だからなんだといわれても困るのだけど、ちょうどその瞬間が撮れたので。こういう写真ってスマートフォン的だなあと思うのである。被写体との距離感が近く、その現場にいました感がある。

タッチの差でホームインされてしまいましたの図。そこにたまたま放置されたホームベースがあったのだ。そういう瞬間ネタはスマートフォンの方が似合う。2019年4月 アップル iPhone XS

 さてiPhone以外の話も。Androidの場合、ハイエンドとミドルレンジと廉価モデルでカメラのクオリティーが全然違うので難しいのだけど、ハイエンド機はかなり面白いことになっている。特にアジア系のメーカーはカメラ性能にめちゃ力を入れてるので、3倍とか5倍の望遠カメラを搭載した機種まで現れるわ、AIを使った猫認識機能も持っているわけで魅力的になってる。

 これは「GALAXY S10+」で撮った猫。ちょっと遠かったので望遠カメラで。塀からそっと顔を出してる姿が見張りっぽくてよい。

そっと顔を出してたのでそろりそろりと望遠側のカメラで撮影。2019年6月 Samsung GALAXY S10+

 カメラ性能で評判なのはファーウェイ。今年はいろんな意味で話題になったわけで、これは3倍の望遠カメラを搭載した「HUAWEI P30」で。色がはっきり出るのが特徴だ。すごく痩せてて心配になっちゃった猫なんだが、耳はカットされてるし(去勢されてる印)、首輪はしてるしで、ちゃんと世話はされている様子。もう老猫なのかもなあ。人なつっこかったので、しゃがんでカメラを逆さにして猫目線で撮影した。

こちらをじっと見つめてたのでHUAWEI P30を逆さにして猫目線で撮影。かなり痩せてたので心配ではある。今も元気だろか。2019年7月 HUAWEI P30

 Android編最後はOPPOの「Reno 10x」。10xというくらいだから10倍ズームなんだけど、実際に搭載してるカメラはそこまで望遠じゃなくて、いろいろとややこしいのだが、近づかせてくれない猫でも撮れるってのはよい。いくつか5倍クラスの望遠カメラを搭載したAndroidスマホはあったけど、メインカメラに比べるとクオリティーが、特に高感度時の画質が落ちるので、陽射しが当たってる昼間じゃないと猫撮りにはつらいかも。

 この猫は午後の陽射しがギリギリあたる場所にいてくれたのできれいに撮れた。真夏だったけど、そこはほかと比べて風通しがよかったんだろうなあ。

望遠が売りのOPPO Reno 10x。さすがにここまで望遠になるとクオリティーは落ちるが、明るい場所ならこのくらいは撮れるのである。2019年8月 OPPO Reno 10x

 秋になると新型iPhoneの季節である。恒例行事として一番カメラ性能がよくて、大きくないヤツを買う。「iPhone 11 Pro」である。MAXは大きくて片手で撮るのがきついから。今回のiPhoneは猫認識してくれる上にレスポンスがよくてシャッターチャンスを逃さない。それがいい。いきなりやってきて、にゃあと鳴いた瞬間も撮れる。

いきなりとことこと近づいてきたので、とっさに撮影したら鳴いた瞬間を撮れた。これはいい。2019年10月 アップル iPhone 11 Pro

 自動的に猫にピントが合ってくれるので、左手で猫を撫でながら右手でiPhoneを逆さに持って撮ってもちゃんと猫の顔にピントが合うのがよい。今までは確実にフォーカスを合わせようとタッチAFを使っていたけど、片手で猫を撫でながら、だと難しかったからね。

左手で猫を撫でながら右手で地面ギリギリ撮影。iPhoneを逆さにして地面につけて撮ったもの。青空と陽射しを浴びて気持ち良さげな猫である。2019年11月 アップル iPhone 11 Pro

 陽射しがいい感じに当たってるとはいえ、きれいに撮れるもんである。

 最後は、今年一番の個人的なヒット作。門の下をくぐってやってこようとして頭をぶつけて「イタッ」となったの図。いやもちろん猫はそんな間抜けな失敗はしないし、多少ぶつけたくらいでは痛がりはしないのだけど、頭をこすりつけて気持ちよさそうな顔なんだけど、「ゴツン」とキャプションつけたくなる。

門の下をすり抜けるときに頭をこすりつけてるだけなんだけど、でもこの表情でやられると「ゴツン」って擬音が頭の中でなるのは否めないのだ。よい顔をしてくれました。2019年10月 アップル iPhone 11 Pro

 そんな感じで、結局2020年もとっさに撮れてその場でシェアしやすくて撮影場所も記録してくれるスマートフォンと、何よりクオリティー重視できっちり狙った写真を撮れるデジタル一眼を使い分けることになりそう。画質や画作りでは負けても、スマートフォンならではの臨場感や距離の近さ、警戒されなさは大事なのだ。

■Amazon.co.jpで購入


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事