PCやスマホを使って、英語学習を時短にする便利なサービスやツールなどを紹介する連載。今回は、フレーズの用例を検索するのに便利なサイト「Do People Say」を紹介します。
カジュアルな表現というのは細かいニュアンスや文脈、使う場面を間違えるとうまく伝わらないことが多い。このサイトを使えば海外ドラマや洋画を見ていて出てきたよく知らない表現などの使われ方が手に取るようにわかる。
「Do People Say」は、単語や熟語といったフレーズを入力すると、ネイティブの人が使っている用例を検索してくれるサイト。フレーズの意味をただ知るよりも、実際の利用シーンを学ぶことで、より理解を深めることができる。
英単語を辞書で引くと、たいていは例文が掲載されているが、それを拡大したものと考えると分かりやすい。主に英語圏の電子掲示板・コミュニティサイトであるRedditから例文を引いてくるため、実際に英語圏の人が現在使っている「生きた」例文を紹介してくれるのが特徴だ。
主にインターネット上での使用例だが、よく使われる用例を知ることができるので、言い回しに悩んだときに使うのもよさそう。検索して表示されるのは一文だけだが、「show context」リンクをクリックすると、その前後の文章も表示されるため、文意を把握することもできる。
サービスの性質上、口語表現も得意だし、検索できる表現は多彩。検索した表現に対して、ネイティブがどのように使っているのかを確認するのもいいし、ざっと検索数を見て「頻繁に使われている表現かどうか」をチェックするのもいいだろう。
辞書を引くと、同じ意味の表現でも、使われ方の違いが解説されている語句は多い。口語、文語といったものから、ビジネス英語、スラングといった使うシーンの違いもある。ただ、文例は限られているので、それだけだと使い方が実感できないこともあるだろう。このサービスであれば、周辺の文章を読むことで文脈も把握できるので、どういったシーンで使う言葉なのかも比較的理解しやすい。
基本的には上級者向けのサービスで、ある程度英語が使いこなせる人でないと使いどころは難しい。一般ユーザーの投稿をベースにしているため、完璧な英語とは限らないのも注意が必要な点ではある。
とはいえ、豊富な例文を気軽に検索できるのは利便性が高い。語句の使い方を迷ったときに参考にすると良さそうだ。
協力:長束 啓樹(ENGLISH COMPANY)
大学在学中は、外国語学部で英語学・英文学・音声学などを学び、米ケンタッキー州でTESOL(英語教授法)について学ぶ。帰国後は、教育業界で英語指導に携わり実務経験を積んだ。各種SNSを駆使し英語学習に便利なWebサービス等について調べ、実際に使っては周りに紹介している。
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