週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ハイエンドからゲーム向けまで! Snapdragon 865/765/765Gをクアルコムが発表

2019年12月04日 19時30分更新

今年も「Snapdragon Tech Summit」開催
Snapdragonファミリーが多数登場

 クアルコムは米国ハワイ州のマウイ島で、12月3~5日(現地時間)の3日間に渡り、自社イベント「Snapdragon Tech Summit」を開催する。初日にあたる3日には、クアルコムの社長、クリスティアーノ・アモン氏らが基調講演に登壇。次期ハイエンドモデル向けチップセットの「Snapdragon 865」や、5Gモデムを統合したミドルハイ向けの「Snapdragon 765」、さらにそれをゲーム用途に拡大した「Snapdragon 765G」が発表された。

12月3日(現地時間)に、米国ハワイ州で「Snapdragon 865」(左)および「Snapdragon 765/765G」(右)が発表された

 クアルコムのアモン氏は、基調講演の冒頭で5Gの普及状況や今後の見通しを解説。世界各国で5Gは順調にサービスを開始しており、2020年には契約者数が合計で2億人を超えるという。その数字は、2025年までにさらに大きな伸びをみせ、28億に達する見込みだ。アモン氏によると、「この5Gのポテンシャルは、ミリ波とSub-6の組み合わせで引き出せる」という。

基調講演に登壇したクリスティアーノ・アモン社長

5Gは世界各国で順調に拡大。2022年には28億契約に達する見込み

 一方で、5Gはまだ開始したばかりで、エリアも4Gに比べると狭い。アモン氏もそれを認めつつ、「まだ始まったばかりで普通のこと」だと語る。こうした状況を解決するカギになるのが、4Gと5Gで周波数を共用する、DSS(ダイナミック・スペクトラム・シェアリング)だ。ドイツ・フランクフルトでは現状で78%のカバレッジだが、DSSを導入し、4Gの周波数帯を5Gに利用することで、それを96%まで引き上げられるとした。

フランクフルトでDSSを利用すると、カバレッジは96%にまで引き上げることが可能だという

 5Gは当初、NSA(ノンスタンドアローン)方式が採用され、4Gのコアネットワークで4Gと5Gの両方を制御する。4Gで広いエリアを構築しつつ、スポット的に5Gを導入し、スループットを上げるイメージだ。これに対し、DSSが普及すれば、エリアも5Gだけで構築できるようになる。さらに第3ステップとして、ミリ波やSub-6のように、大きく異なる周波数帯を束ねて利用するキャリアアグリゲーションの導入も予定する。

スタート段階ではLTEのエリアにスポット的に5Gエリアを構築していたが、DSSで低い周波数を利用することでエリアを拡大

さらには、ミリ波とSub-6のキャリアアグリゲーションも予定されているという

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります