2016年にVR元年と呼ばれてから、今日まで数多くのVRヘッドセットが登場した。中でも多くのユーザーの心をつかんでいるのがHTCのVRヘッドセット「VIVE」シリーズだ。本記事ではこの「VIVE」シリーズのデバイスについて、初代から最新機種までそれぞれご紹介しよう。
その前に:VIVEって?
VIVEは台湾でスマートフォンを製造・販売するHTCのVRヘッドセットブランド。世界最大級のPC向けゲーム配信プラットフォームSteamを運営するValveがタッグを組んで開発した「HTC VIVE」を皮切りに、数多くのVRヘッドセットが発売されている。こちらはフェイスブック傘下となったOculusの「Oculus Rift」と同じ2016年に発売され、VR体験の自由度や遊べるゲームの豊富さなどから話題となった。
その後も解像度や音響、装着感などを向上させた「VIVE Pro」、PCと接続せず使える手軽な「VIVE Focus」「VIVE Focus Plus」、そして最新の「VIVE Cosmos」と、精力的に新製品を送り出し続けている。初の製品発売から3年を経て、VRユーザーの間では“おなじみ”のVRブランドと言える。
また、一般販売する前、2015年に中国のShunWang Technology社とパートナーシップを結び、いち早くネットカフェでの利用を可能にし、今では日本でも多くのネットカフェで体験できる。加えて、バンダイナムコアミューズメントのVR ZONEやMAZARIAなど、いろんなVR施設でも使われている。
そうしたことは、同社がアミューズメント施設用のVRプラットフォーム「Viveport Arcade」を提供したり、VR支援プログラムにてノウハウ共有、資金面のサポート、人材育成を積極的に行なったりといった、積極的な活動によるところも大きい。
以降では、そうしたVRヘッドセットの定番ブランドであるVIVEシリーズの製品ラインアップと、各魅力についてお伝えしたい。
すべてはここから。初代「HTC VIVE」
まずは初代「HTC VIVE」。最初に発売された、VIVEシリーズの初代VRヘッドセットだ。最大3m×4mの部屋サイズで自由に歩いたりしゃがんだりできる「ルームスケール」のVR体験に対応していることが特徴で、周辺機器も豊富。日本のみならず、世界で多くのVRユーザーが使っている。
HTC VIVEの特徴である「ルームスケール」は、「ベースステーション」を使って実現している。このセンサーを部屋の端と端に置くことで、プレイヤーのいる場所やコントローラーの位置などを把握する仕組みだ。
上位機種の「VIVE Pro」も同じくベースステーションが必要となる。PC向けVRヘッドセットの中でも、このベースステーションを使ったトラッキング性能は随一。VRゲームをプレイする上で、快適さをばっちり提供してくれる。
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