週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

GeForce GTX 1660とGTX 1650と比較

GeForce GTX 1650 SUPER、Turing GTXラストピースの実力を検証

2019年11月23日 19時45分更新

GTX 1660&1650と性能を比較してみる

 GTX 1650 SUPERの検証に入る前に今回の検証環境を紹介しよう。今回は時間との勝負であったため、GTX 1650 SUPERの上と下、すなわちGTX 1660とGTX 1650との比較にとどめた。GTX 1650 SUPERにはレビュー用ドライバーの用意がなかったため、販売解禁後に配布されたドライバーを使用している。

 今回のGTX 1650 SUPER対応ドライバーは441.20だが、GTX 1650 SUPER登場寸前のドライバーからバージョン番号が更新されないという、あまり熱意の見られないリリースとなっているのは残念だ。今回のテスト環境は、すべて同じ441.20-rpドライバーで検証している。また、OSは最近配信が開始されたWindows 10 November 2019 Update環境とした。

検証環境
CPU Intel「Core i9-9900K」(8C/16T、3.6~5GHz)
CPUクーラー NZXT「Kraken X72」(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード GIGABYTE「Z390 AORUS MASTER」(Intel Z390)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C14D-16GTZR」×2(DDR4-3200 8GB×4、DDR4-2666で運用)
グラフィックス ASUS「PH-GTX1660-O6G」(GeForce GTX 1660)、ASUS「PH-GTX1650S-O4G」(GeForce GTX 1650 SUPER)、ASUS「PH-GTX1650-O4G」(GeForce GTX 1650)
ストレージ Western Digital「WD Black NVMe WDS100T2X0C」(NVMe M.2、1TB SSD、システムドライブ運用)、Intel「SSD 660p SSDPEKNW020T8X1」(NVMe M.2、2TB SSD、データドライブ運用)
電源ユニット SilverStone「SST-ST85F-PT」(850W、80 PLUS PLATINUM)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(November 2019 Update)

GTX 1650 SUPERに対応した441.20ドライバーはファイル名末尾に「-rp」が付き、ファイルサイズもわずかに変化している。22日23時以降にダウンロードしたファイルでも、-rp付きでなければ使えなかった。ただし、今後リリースされるドライバーでは-rp付きは不要となる

CUDAコア数&メモリー帯域の増加が性能向上とほぼリンク

 では、定例となるが「3DMark」のスコアーでだいたいの傾向をチェックしよう。前述の通り、GTX 1650 SUPERはVRAM搭載量の関係からDXRに対応しないので、「Port Royal」はテストから除外した。

「3DMark」のスコアー

 GTX 1660 SUPERのレビュー時は、GTX 1660 SUPER≒GTX 1660 Tiであったことに驚かされたが、今回のGTX 1650 SUPERはGTX 1660と1650の中間からややGTX 1660寄りに着地しているように見える。最も描画負荷が軽い「Fire Strike」だけはGTX 1660にかなり近い性能で、GTX 1660と1650 SUPERの差は5%程度しかない。しかし、他のテストではGTX 1660の15~23%下といったところで落ち着いた。GTX 1650に対しては最大41%のゲインとなっており、おおよそCUDAコアやメモリー帯域の増分に見合った性能向上を果たしたと言える。

 次は消費電力を検証する。電力計はラトックシステムの「REX-BTWATTCH1」を利用し、システム全体の消費電力を計測した。「システム全体 - アイドル時」は起動10分後の安定値で、「システム全体 - 高負荷時」が3DMarkの「Time Spy」デモ実行中の最大値となる。また、「Frameview」を利用し、Time Spyデモ中におけるTGP(Total Graphics Power:カード全体の消費電力)の最大及び平均値も比較してみたい。

消費電力の比較

 アイドル時のシステム全体の消費電力はほぼ横並びだが、それ以外はすべて性能の序列に応じた消費電力となっている。Core i9-9900Kと合わせて180W程度なので、重量級のゲームでも200W程度だろう。電源ユニットと電気代に優しいビデオカードと言える。

 続いては「VRMark」のスコアーを見てみよう。

「VRMark」のスコアー

 GTX 1650 SUPERはGTX 1660に対して10~15%程度下、GTX 1650に対しては40%程度上だった。ややGTX 1660寄りだが、CUDAコア数の差が大きいため、GTX 1660にはキッチリと差を付けられている、という感じだ。GTX 1650 SUPERとGTX 1660 Tiの接戦ぶりを考えると、ドミナンス戦略の駒としてはGTX 1650 SUPERは非常に良いポジションを専有していると言える。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事