前回の記事で、2in1 PCとしていかにレッツノートRZ8を愛しているのかを鬱陶しいほどに訴えてしまってほんのちょっとだけ反省した私。それを踏まえ、本稿ではレッツノートRZ8の実力を冷静に紹介したい。
先にも述べたように、レッツノートRZ8はある意味レッツノートの源流とも言えるシリーズだ。その仕様はモバイル利用を重視している。モバイルノートPCと言えど、現在のディスプレーサイズの主流は13.3型にシフトしつつある中でも、10.1型ディスプレーを搭載。本体サイズは幅250×奥行180.8×高さ19.5mmと、レッツノートでは最も省スペースなフットプリントを実現している。
そして、重量は800g未満とこちらもレッツノートの中では最軽量となっている。2in1 PCのRZシリーズにおいて、この軽さはタブレットスタイルでも現実的に使い物になる稀有な存在となれたのは前回の記事で主張したとおりだ。
低価格2in1 PCのような「抜かり」はなし
「現実的に使い物になる」という評価は、本体サイズと重さだけでなく処理能力にも当てはまる。タブレットとして使うことも想定した2in1 PCの中には、本体を軽くするためにクーラーユニットを必要としない省電力タイプで動作クロックを低く設定したCPUを搭載するモデルが多い。
しかし、処理能力を抑えたCPUを採用したPCでは不満を抱くユーザーは少なくない。せっかくPCを新調したのに、ネットを見たりYouTubeを再生するだけでいっぱいいっぱいになってしまうようなモデルではがっかりである。そのため、製品の評価も低くなってしまいがちだった。これは低価格でデタッチャブルの2in1 PCが以前より少なくなっている理由の1つと言える。
その点、レッツノートシリーズは以前から「軽量、長時間バッテリー駆動であっても高い処理能力を有する」を基本コンセプトとしており、それはRZ8でも同様だ。CPUにはメインストリームで利用される第8世代CoreプロセッサーのCore i5-8200Y(2コア/4スレッド、1.3~3.9GHz)を採用している。決して、低価格な路線ではない。また、最新の2019年秋冬モデルでは、システムメモリーはLPDDR3を上位構成で16GB、下位構成で8GB実装し、ストレージにPCI Express接続のSSD(容量は上位構成も下位構成も256GB)を搭載している。
レッツノートRZ8の主なスペック | ||||
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型番 | CF-RZ8FFMQR | CF-RZ8FDEQR | CF-RZ8KFMQR | CF-RZ8KDEQR |
モデル | 2019年秋冬 | 2019年夏 | ||
本体カラー | ブラック | シルバー | ブラック | シルバー |
OS | Windows 10 Pro 64bit | |||
Office | Microsoft Office Home&Business 2019 | |||
液晶 ディスプレー |
10.1型(1920×1200ドット、IPS、マルチタッチ、アンチグレア) | |||
CPU | Core i5-8200Y(2コア/4スレッド、1.3~3.9GHz) | |||
メモリー | 16GB LPDDR3 (拡張スロットなし) |
8GB LPDDR3(拡張スロットなし) | ||
ストレージ | 256GB SSD(PCI Express) | 256GB SSD(SATA) | ||
LAN機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac無線LAN、1000BASE-T有線LAN | |||
LTE対応 | 〇 | - | 〇 | - |
バッテリー 駆動時間 |
公称約10.5時間(JEITA2.0) | 公称約11時間(JEITA2.0) | 公称約11.5時間(JEITA2.0) | |
サイズ | 250(W)×180.8(D)×19.5(H)mm(突起部除く) | |||
重量 | 約780g | 約750g | 約780g | 約750g |
実売価格 | 31万5500円前後 | 26万500円前後 | 28万5500円前後 | 23万2800円前後 |
システムドライブにSSDを採用することで、アプリの起動はもちろん、データの移動などの体感速度が速く、操作していてイライラすることはない。もちろん、これはタブレットスタイルでも同様だ。「真の意味で使い物になる2in1 PC」と私が主張するのにはこういう処理能力の高さも根拠としている。
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