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ポテンシャル激アツのPixel 4、グーグルのAI技術をフル搭載!【太田百合子】

グーグルは日本でも新製品発表会を開催。スマートフォンPixel 4、Pixel 4 XLのほか、スマートスピーカーやスマートディスプレイの新製品も日本で発売される

 グーグルは10月16日、グローバルに続いて日本でもスマートフォン「Google Pixel 4」「Google Pixel 4 XL」など、新製品の発表イベントを開催。Pixel 4、Pixel 4 XLは、Google Playストアで販売されるSIMフリーモデルのほか、日本のキャリアではソフトバンクが取り扱い、10月24日に発売されることが明らかになった。なお、昨年「Pixel 3」「Pixel 3 XL」を販売したドコモの取り扱いはなし。KDDIも昨年に引き続き、ラインナップへの採用を見送っている。

 Pixel 4は5.7インチのFHD+、Pixel 4 XLは6.3インチのQHD+の有機Elディスプレイを搭載。Pixel 3 XLで採用されていたノッチは、今回は採用されていない。SoCはSnapdragon 855で、メモリーは6GB。ストレージは64GBまたは128GBが選択可能で、ディスプレイと大きさ、バッテリーサイズ(Pixel 4は2800 mAh、Pixel 4 XLは3700mAh)以外は、両者に機能的な違いはない。なお日本で販売されるモデルにはおサイフケータイ機能が搭載されるほか、3年間のセキュリティアップデート保証やGoogleフォトのストレージ容量無制限の特典もある。

Pixel 4(左)とPixel 4 XL(右)。価格はGoogle Playストアで、Pixel 4が8万9980円~、Pixel 4 XLが11万6600円~。ソフトバンクで「トクするサポート」を使用し、48回払いで25ヵ月目に買い換えた場合は、Pixel 4が4万3920円~、Pixel 4 XLが5万7120円~となる

カラーはPixel 4、Pixel 4 XL共、Oh So Orange、Clearly White、Just Blackの3色展開。電源ボタンだけ異なるカラーであしらわれているのは前モデル同様だ

今回も専用のファブリックケースが用意される。展示されていたのは5種類で、端末本体とあわせて電源ボタンだけ異なる色があしらわれている

Pixel 3(右)との比較。レンズが2つになってスペースが大きくなったほか、顔認証が採用されたため、背面にあった指紋認証センサーがなくなっている。なおおサイフケータイ対応だが、フェリカマークはない

 最大の特徴はなんと言っても、グーグルのスマートフォンであるということ。画像認識や音声認識、自動翻訳など、AIや機械学習で世界の最前線を行く、グーグルが手がけるスマートフォンだけに、それらの技術が惜しみなく活用されている。最新かつ最先端のAndroidスマートフォンを体験できるという点で、Pixel 4、Pixel 4 XLは唯一無二の存在と言える。

 中でもカメラはその代表的なもの。前モデルPixel 3、Pixel 3 XLでは、レンズが1つしかないのに、AIによって背景をきれいにぼかす「ポートレート」モードや、AIによる補正で驚くほど明るく撮れる「夜景」モードが話題を集めた。

 Pixel 4、Pixel 4 XLでは1220万画素の広角レンズに加え、1600万画素の光学2倍ズームレンズを搭載。2つのレンズにAIをプラスすることで、より豊かな写真表現が可能になっている。ポートレートモードはより自然に、夜景モードはより明るく自然に撮れるようになったほか、逆光のような難しいシーンでも、細かく露出を調整できる新機能「デュアル露出補正」も追加されている。

夜景モードでは、デジタルカメラで撮影するとかなり暗い室内で、人物の写真をここまで明るくとれる。条件が整えば星空の撮影も可能とのこと

ポートレートモードで撮影した写真は、あとからぼかしの度合いを細かく調整できる

プレビューされるモニターを見ながら、コントラストやトーンをかなり細かく調整できる。普通なら撮影後に画像加工ソフトでやるような、明るさやディテールの微調整が、その場でできてしまうような印象だ

超解像ズームも、光学2倍ズームレンズを得て進化。複数枚の写真からピクセル単位で取り出して合成し、細部のディテールを再現することで、たとえばかなり遠くの被写体もくっきりクリアに見える

 最近は「iPhone 11 Pro」をはじめ、多くのハイエンドモデルが、広角、望遠ときて、次に超広角レンズを採用するなど、3眼化してきている。これに対してグーグルは広角と望遠の2眼。ライバルと比べるとカメラのスペック的にやや周回遅れ感があるのは否めない。

 Pixel 3、Pixel 3 XLのときはレンズがひとつしかないのにAIを用いることで、被写界深度がはかれるデュアルレンズを凌駕するポートレートが撮れるなど、カメラにおけるAIパワーが差別化のポイントになったが、今度はどうか。

 3眼レンズのライバル対して、AIの力でどこまで対抗できているのか。超広角がないことはハンデにならないのか。このあたりはぜひ、実際に写真を撮り比べて確認してみたい点だ。

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