週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ついに明日オープン、有楽町のドルビーシネマ専用劇場「丸の内ピカデリー」はぜひ体験したい

2019年10月03日 09時00分更新

 東京・有楽町の丸の内ピカデリーに10月4日(金)にオープンする、都内初のドルビーシネマ。その内覧会が10月1日に開催された。関東では2スクリーン目、国内では4スクリーン目となり、ドルビーシネマ専用に設計された日本初の劇場だ。

 話題作「ジョーカー」を皮切りに、大作を続々と上映していく。その中には、来年の上映が予定されている、ドルビービジョン/ドルビーアトモス対応で、福島第一原発の事故を題材としたオリジナル作品「Fukushima 50」や、4K HDRリマスターとイマーシブサラウンドリミックスによってドルビーシネマフォーマット化した「機動戦士ガンダム」劇場版3部作なども含まれる。

 松竹株式会社 代表取締役社長の迫本淳一氏は内覧会で「最先端の技術と最高の環境で見てもらえるのがドルビーシネマ」とコメント。ネットの普及により、生産者と消費者が直結する状況が進むなか、映画に関しては制作力を付けていくことが最も重要な課題とした。そのうえで、ネット配信などで自宅で簡単に映画が観られる環境が普及する背景の中でも、劇場ならではのライブ体験が最注目されているとした。

 「お客様目線で考えたとき、ネットでは代替できないライブ体験を求めていると感じる。ラージフォーマット、爆音上映、応援上映など新しい上映形態も人気だが、ドルビーシネマであれば、映像・音響・環境の3点で、究極のシネマ体験を提供できる。世界のトップクリエイターも、その3点に注目して採用している技術だ。それがマーケットに受け入れられているかどうかは、ドルビーシネマがどれだけ世界に採用されているかで立証できる」(迫本氏)

 同じく内覧会で、ドルビージャパン株式会社 代表取締役社長の大沢幸弘氏は、ようやく「都内でもドルビーシネマをお楽しみいただけるようになりました」とあいさつ。ドルビーは「日々日常からふっと離れて作品に触れ、感動し、その感動に浸り続けられるような技術を開発しており、アートとサイエンスを融合し、感動的な時間と空間を提供する。映画に命を宿し、究極のシネマ体験を提供します。これがドルビーシネマです」とコメントした。

 現在ドルビーシネマを提供しているのは全世界で22社。採用ハリウッドスタジオは7つ。対応タイトル数は250以上、スクリーン数は400以上となる。過去の記事でも述べたように、ドルビーシネマでは、最先端のレーザープロジェクター2台を使った投影で、一般的なプレミアムシアターに比べて倍以上明るい108nitsの輝度を持つ。また、3D投影時も輝度が落ちず48nitの明るさが確保できる。コントラスト比も100万:1と高く、スクリーンの前に人が立っても影が見えない、本当に沈み込んだ黒が実現できる。音響面でもドルビーアトモスに対応。作品数も順調に増え、すでに1300以上を数えるという。

 また広く取った座席や、「オーディオ・ヴィジュアル・パス」(AVP)と呼ばれる、劇場の入り口に誘導するまでの廊下なども独特の映像と世界観で演出されている。丸の内ピカデリーは、ドルビーシネマ専用館ということもあり、エレベーターを降りた瞬間から非日常的な空間が広がり、上映前から映画の世界に没頭できる。また、ロビーにはイタリア家具の最高峰・カッシーナのソファー「ASPEN」なども設置。席図もパネルではなく、壁にプロジェクターで映し出すなど、細部にこだわった演出を用意する。

 売店では、オイルをまったく使わず熱風だけでポッピングした日本初グルメポップコーン専門店「ヒルバレー」とコラボした「シネマグルメポップコーン」や、映画館で初導入となる東京第1号地ビール「隅田川ブルーイング」、そしてオープン記念の限定メニューである「ブレークレミアソーダ」など、ここならではのメニューも用意されている。

 スクリーンサイズは幅15×高さ7.13mで、席数は車いす席を含め255席。最前列の10席は、スクリーンから近いこともあり、オットマン付きのリクライニングシートにしている。ドルビーシネマ作品の鑑賞には、2D作品の場合600円、3D作品の場合1000円の追加料金が必要だが、左右両方にドリンクホルダーを備え、前後もゆとりのあるシートは快適だ。

 内装の雰囲気や映像・音響のクオリティなどは、すでにドルビーシネマがオープンしているMOVIXさいたま同様、とても素晴らしく、実にプレミアムな体験が得られる。いい作品を最高の環境で楽しめる場が増えた点は、率直に言って嬉しい。都内でのオープンということで、仕事帰りなどに立ち寄れる上質な映画館がまたひとつ増えたことになる。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります