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RTX 2080超えを夢見てASUSのRTX 2070 SUPER搭載グラボをOCしてみた

2019年09月30日 16時45分更新

OC運用でRTX 2080に近い性能を目指す

 さて、ここからはベンチマークで「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」の性能を見ていこう。とはいえRTX 2070 SUPERの性能の概要はすでに周知されていると思うので、本稿ではRTX 2080とOCして比べてみようと思う。というのも、RTX 2070 SUPERはRTX 2080と同じくTU104ベースになっているGPUで、その素性はかなり。ゆえに、RTX 2080搭載ビデオカードの価格帯は現在税込みで7万円台後半から10万円を超えるものまでさまざまあるが、OC利用すればRTX 2070 SUPERでもRTX 2080級の性能が安く手に入るかもしれない。

 そこで、今回は工場出荷時の状態であるGaming Modeでの計測のほか、「GPU Tweak II」を利用してブーストクロックを1850MHzまで引き上げたOC状態でのスコアーも計測してみた。比較機としてはASUSのGeForce RTX 2080搭載ビデオカード「TURBO-RTX2080-8G」を用意。なお、言わずもがなだがマニュアルOCは自己責任となり、故障しても保証が受けられないので注意しよう。

「GPU-Z」で取得した「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」のデフォルト情報

「GPU Tweak II」で、各種ベンチマークが安定する1850MHzまでOCしての検証も実施してみた。設定上限は1900MHzなので、個体によってはさらなるOCが可能な余地がある

OC時の「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」の情報。ベースクロックとブーストクロックが50MHz高くなっている

比較機として用意した「TURBO-RTX2080-8G」の情報

 検証環境は以下の通り。

検証用PCの主なスペック
CPU Intel「Core i9-9900K」(8C/16T、3.6~5GHz)
CPUクーラー NZXT「Kraken X72」(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード ASUS「ROG STRIX Z390-F GAMING」(Intel Z390)
メモリー Kingston「HX432C16FB3AK2/16」(DDR4-3200 8GB×2、DDR4-2666で運用)
グラフィックス ASUS「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」(GeForce RTX 2070 SUPER)、ASUS「TURBO-RTX2080-8G」(GeForce RTX 2080)
ストレージ Intel「760p SSDPEKKW512G8XT」(M.2 NVMe、512GB SSD、システムドライブ運用)
電源ユニット Seasonic「SSR-1000GD」(1000W、80 PLUS GOLD)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2019 Update適用)

OC時はRTX 2080に肉迫するスコアー、個体次第では超えられるかも

 まずは、3D描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark v2.10.6762」の結果だ。プリセットは「Time Spy」、「Time Spy Extreme」、「Fire Strike」、「Fire Strike Ultra」、「Fire Strike Extreme」の5種類を選択した。

「Time Spy」と「Time Spy Extreme」のスコアー

「Fire Strike Ultra」と「Fire Strike Extreme」、「Fire Strike」のスコアー

 「Time Spy」のスコアーで見た場合、「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」と「TURBO-RTX2080-8G」の差は600ポイントとそこそこ開いているものの、OC時には100ポイント以下にまで差が縮まっている。重めのテストでは微々たる差だが、より軽い「Fire Strike」では1500ポイントものスコアーアップを果たしており、OCする意義はあると言えるだろう。とはいえ、やはりRTX 2080を超えるのはなかなか難しいようだ。

 「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」では、描画品質を「最高品質」、解像度をフルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3種類に設定した際のスコアーを計測している。

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のスコアー

 ここでも「ROG-STRIX-RTX2070S-A8G-GAMING」は「TURBO-RTX2080-8G」を上回る結果は出せていないものの、OC時にはほとんど変わらないスコアーにまで迫ることに成功している。1~2%ほどのスコアーアップではあるが、少しでも性能を稼ぎたい場合は有用だ。

 「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のベンチマークスコアをチェックしていこう。描画品質は「高画質」で、解像度は先ほどのテストと同じくフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測している。

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアー

 このテストでも傾向はほぼ同じ。今回は1850MHzまでのOCが限界だったが、それでもRTX 2080の性能に肉薄できているのは注目すべきポイントだろう。よりOC耐性の高いGPUチップが搭載された個体であれば、RTX 2080超えもあり得ると言えそうだ。

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