ゲーム側の設計によって効果は違うがパフォーマンスへの影響は軽微
最後に実ゲームでのパフォーマンス検証として「World War Z」および「Shadow of the Tomb Raider」のフレームレートを比較する。どちらも画質はプリセットで一番重い設定とし、ゲーム内ベンチマークを使用して計測した。
比較的軽め&Radeonでは高パフォーマンスが出るWorld War Zでは、最高フレームレートこそGPUクロック設定が高い方が伸びているが、平均で見るとむしろクロックを1900MHz以下に抑えた方が微妙に高い値が出る点は面白い。ただその一方で、Shadow of the Tomb Raiderの平均フレームレート(グラフ中でいうAvg)は3DMarkと同じような傾向が出ている。ゲーム側の設計によって効果は変わってくるものの、少々電圧やクロックを下げた程度では、ゲームのパフォーマンスに大きく影響しないことがわかる。
低電圧運用はRadeonユーザーなら試してみるべき
以上がRX 5700 XTの低電圧運用の効果についてまとめてみた結果だ。今回試したRX 5700 XTリファレンスカードの場合、GPUクロックを1900MHzに下げ、電圧を980mVに搾るだけでGPUコア電圧は安定し、GPU自体の消費電力も低下、それでいてベンチマークのパフォーマンスへの影響は極めて軽微と、良いことずくめの結果が得られた。
ただ低電圧運用はオーバークロックと同様に保証外のチューンであるため、不具合が起こる可能性もあるし、この記事と同じ設定を組み込んだとしても、同じリターンが得られる保証はない。とはいえ試してみる価値は十分あるといえる。Radeonユーザーなら低電圧運用に挑戦してみてはどうだろうか。
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