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Radeon RX 5700XTのワットパフォーマンスを劇的に向上させる「低電圧運用」のすすめ

低電圧運用しても性能低下は誤差程度!?

 今回試した低電圧運用設定は、まずクロックをデフォルト設定(2054MHz)から動かさず電圧だけ下げ、3DMarkやゲームで不具合が見られたらクロックを1900MHz→1880MHz→1870MHzと落としていった。これらの設定をRX 5700 XTリファレンスカードの定格設定と比較していく。

 クロックと電圧が書かれた項目は、その条件をWattmanに入力したことを表している。同じ電圧で違うクロック設定、例えば「1900MHz-980mV」「1880MHz-980mV」のような場合は、1900MHz-980mV設定は通ったが1900MHz-970mV設定は通らなかったので、電圧を980mVにもどすかわりにクロックを1880MHzに下げた、というように読み取っていただければ幸いだ。

 ちなみに、設定の成否判定はTime Spyのテストと「Shadow of the Tomb Raider(DX12、画質“最高”、解像度フルHD)」のベンチマークが完走し、なおかつ画面に描画不良等が発生しないことを目視できたら“成功”とみなした。

 まずはシンプルに「3DMark」を試してみよう。今回は“Time Spy”の結果だけを比較する。総合スコアーだけでなくGraphics Testのスコアーも比較した。

「3DMark」のスコアー

上のグラフでは差が分かりづらいので、差が見やすいように横軸の範囲を狭めたもの

 今回クロックは1860MHzまで下げて検証したが、Time Spyのスコアーにはほとんど影響していない。Graphicsスコアーに関しても同様である。定格のスコアーを1とした場合、1860MHz-960mV設定でも0.988と、パフォーマンスは1.2%しか減っていない点に注目したい。

 さらにグラフの横軸範囲を変えて差を見えやすくすると、大きくクロック2054MHzのグループ、1900MHz以下のグループに分かれる。クロックが2054MHz設定の場合は、少々電圧を下げても3DMarkのスコアーが下がる気配がないどころか、若干上がっている例も見受けられた。ただこの程度の差は変動の範囲内とも言える。

 そして1900MHz以下に設定した場合は、クロックを下げるほどスコアーも下がるのは自明として、クロックが同じでも電圧を下げると微妙にスコアーも下がる傾向も確認できた。

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