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しっぽ付きのセラピーロボット 3週間もポジティブな効果が持続

2019年09月06日 11時00分更新

 ユカイ工学は9月3日、特別養護老人ホームと介護老人保健施設の40名を対象に実施した、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo(クーボ)」の実証実験の結果を発表した。日本福祉大学福祉経営学部教授の尾林和子氏の協力によるもの。実施期間は7月24日〜8月16日。

 Qooboのしっぽの動きによる効果を検証し、高齢者の感情面や表情を観察した。感情的な反応「怒り」「不安・恐怖」「中立」「喜び」「悲しみ」や、行動にみられる反応など、複数の項目にカテゴライズ。総体的に「その人がどう変わったか」を評価した。

 しっぽが動かないQooboとしっぽが動くQooboの高齢者に対する効果を比較すると、総合点ではしっぽが動くQooboの効果が明らかに高かったという。人の「心を動かし」、発話や撫でるなどの「行動を促し」、他者との活動と参加を促したとのこと。

 従来のコミュニケーションロボットでは、導入時に長期間利用することで「飽き」による効果低下が懸念されていたとする。しかし、Qooboがもたらすポジティブな効果は、初めてQooboを触れたときだけではなく、3週間後も持続したとのこと。ポジティブ効果がさらに大きくなる傾向が見られるとした。

 Qooboは充電池を使うことで、約8時間の稼働時間を実現する。サイズは幅320×奥行き520×高さ150mm。重量は約1000g。価格は1万2000円(税抜き)/1万2960円(税込み)。

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