10代のファッション情報はまずSNS
10代はファッションに関する情報をどのように集めているのだろうか。10代のファッション情報の収集法について見ていきたい。
テスティーの「ファッションに関する調査」(2019年3月)によると(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000013425.html)、ファッションに関する情報収集元は10代、20代ともにSNSが最多であり、特に10代女子は76.4%と8割近くとなった。SNSからファッション情報を得ているのが大人世代との一番大きな違いであり、特徴であると言えるだろう。
一方で10代女子(37.2%)、20代女子(36.9%)と、10代20代女子の約4割が雑誌からも情報を得ている。ほかにも「友人/家族」(40.6%)、「TV」(35.3%)に並んで、「ファッションアプリ」(26.7%)、「YouTube」(27.7%)と続くのも特徴的だ。
Twitter、LINEで情報収集する10代
先程の調査でSNSを通じてファッション情報を得ていると回答した人に、ファッション情報を収集する際に利用するSNSの種類を尋ねたところ、全年代において「Twitter」「Instagram」「LINE」が上がった。男性ではTwitterが最多で約6割、女性ではInstagramが最多で約8割と違いがある。
Instagramはファッションとの相性が非常に良い。ファッションコーデを日々投稿するアカウントをフォローしたり、ファッション関連ハッシュタグをフォローすれば、情報が容易に収集できる。
「#夏コーデ」「#低身長コーデ」「#プチプラコーデ」など、自分の希望するハッシュタグで検索すれば、さらに目的を絞った情報も収集できる。ファッション専用のアカウント「ファッション垢」を作って運用している10代も少なくない。
TwitterやLINEは意外と感じる方もいるかもしれない。しかし、Twitterでもやはりファッション情報を投稿するファッション垢は少なくない。「#今日のコーデ」「#fashion」「#メンズファッション」などで検索すると、さまざまなファッションコーディネート投稿が見つかる。
LINEの場合は、お気に入りのブランドアカウントや、ファッション情報アカウントなどをフォローして情報を得ているようだ。たとえば、ファッション共有SNS「CoordiSnap(コーデスナップ)」の情報を発信するLINEアカウント「コーデスナップニュース」は、記事執筆現在で友だち数は135万人以上となっている。
「似た体型の子のファッションを真似したい」
ファッションアプリでは、「WEAR」などが人気が高い。WEARの特徴は、ブランドやテーマでユーザーのコーディネートが検索、閲覧できる点、着用アイテムをそのまま購入できる点だ。
年代や体型などによって似合うファッションは違いが出るものだ。WEARのほかのSNSとも共通する人気の理由は、ユーザーの身長などが明記されており、自分と似た体型のユーザーのコーディネートを選べる点だろう。
「モデルが着ている服を自分が着ても似合わないことが多い。でも、同じような体型で好みが合う子が着ているファッションなら、自分も着こなせることが多いからいい」と、ある女子大生から聞いたことがある。
YouTubeは、ファッション系YouTuberの動画などを参考にしているようだ。動画で見ると、静止画だけではわからない動いたときの着用イメージや、着心地など、情報量が多くなる点が良いようだ。
10代のファッションに関する情報源は大人世代とはかなり異なっている。大人世代も、真似できるところは真似しても楽しめるのではないだろうか。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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