週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ついに登場! 16TBのIronWolfでNAS構築し家中のデータをまるごと集約!

2019年07月31日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●ASCII編集部
提供: 日本シーゲイト

NAS用に設計された16TBのIronWolf

 SeagateからNAS向けの3.5インチHDD「IronWolf」シリーズに16TBモデルが発売された。これまでの最大容量が14TBだったので2TBの増量となるが、実売価格は7万8000円前後。14TBモデルが実売6万2500円前後なのでおよそ1万5000円の価格差となる。

 IronWolfシリーズは、家庭やSOHO、小規模企業向けのNAS用として開発されたもの。PCなどで利用される「BarraCuda」シリーズに比べ、価格的には割高だが、そのぶん過酷なアクセスでも耐久性があり、信頼性をより高め、NASで利用する環境に適したチューニングが施されている。はじめに、IronWolfシリーズの特徴から紹介しよう。

 まず、BarraCudaシリーズと違うのが品質やつくり。トップカバー1つとっても剛性や耐性がまったく異なり、ヘッドの浮上量や駆動部分の動きも余裕をもたせた仕様になっている。

↑IronWolfシリーズの16TBモデル

↑背面。基板は小さく内部構造による突起に合わせてカーブしている

シリーズ名 IronWolf
用途 一般家庭、SOHO、小企業向けNAS
容量 16TB、14TB、12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB
キャッシュ 256MB(16/14/12/10/8/6TB)、64MB(4/3/2/1TB)
年間通電時間 8760時間
平均故障間隔(MTBF) 100万時間
製品保証期間 3年保証

 またNASの場合24時間365日動作し、複数のユーザーから同時にアクセスを受け、データの障害に備えて冗長性をもたせるため、複数のドライブでRAIDを構築する。それらを最適に動作させ、信頼性とシステムの拡張性を実現するAgileArray(アジャイルアレイ)技術が搭載されているのだ。

 NASの場合は、複数のドライブが並んで装着されているため、共振する可能性があり、振動や衝撃に対して高い信頼性が要求される。このため、振動を検知するRVセンサーを搭載。振動に対してヘッドの動きを調整することで、安定した転送速度を確保する仕組みになっている。

 ほかにも、データを記録する際にメディア上に設けたキャッシュ領域をデータの一時的不揮発保存場所として安全を確保しつつ、マルチ・ランダムライト性能を究極まで高める「MirroredDRAM」機能を搭載。NASメーカーと協力して実現した独自のHDD診断機能「Ironwolf Health Management(IHM)」なども搭載。高い信頼性と高性能を併せもつ設計になっている。

↑PCに「IronWolf」シリーズの16TBモデル単体を装着し、「CrystalDiskMark 6.0.2」によるベンチマークテストを実行してみた。結果は公称値の210MB/sを上回る266MB/s超のシーケンシャルリード/ライトを記録した。HDDとしてはかなり速い部類だ

↑NAS(後述するDS716+を使用)にIronWolfシリーズの16TBモデルを装着し、PCからネットワークドライブとして設定して「CrystalDiskMark 6.0.2」によるベンチマークテストを実行してみた。結果はシーケンシャルリード/ライトはRAIDということもあり、通常より落ちるが、ランダムアクセスなどほかは記録がアップした

500

↑同じNASでファイル転送・書き込み中に別のPCからCrystalDiskMark 6.0.2を計測。BarraCudaシリーズの4TBモデルとIronWolfシリーズの16TBをそれぞれ2基ずつ搭載して比較してみた。結果はどちらも数値は落ちるが、落ちる度合いが違うことがわかる

 これらにより、年間180TBの作業負荷で平均故障間隔(MTBF)100万時間を達成。保証期間も3年間とBarraCudaより1年長い設定になっている。さらに、オプションとなるが2年間のRescueデータ・リカバリ・プランが用意されている。万が一データ損失が発生した場合、復元専門家チームによるサポートが受けられる。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう