Core i9-9900Kのおかげで
ゲーム配信の画質もアップ!
最新世代のPCに乗り換えたということで、ゲームのフレームレートだけではなく、配信でどの程度画質を向上させられるかも気になります。現在のストリーミングシーンでは解像度720p、ビットレート3000kbps前後でのリアルタイム配信が一般的ですが、配信ソフトウェアの設定から「エンコーダープリセット」を変更することで、同じ解像度・ビットレートでも画質を上げられるのです。
つまり、プリセットによってCPUエンコード時の負荷が大きく変わってくるため、ハイエンドCPUであればあるほど画質を上げやすいわけです。
ちなみに、配信中はCPU使用率が100%に近づくと画面のカクつきが起きてしまうため、CPU使用率が90%以下に収まるようエンコーダープリセットを調節するのがベターです。では、実際に検証用PC(Core i9-9900K)と比較用PC(Core i7-4790K)で、エンコーダープリセットごとのCPU使用率を見てみましょう。テストでは「Apex Legends」をプレイしつつ、XSplit BroadcasterからTwitchに動画を配信しています。
Core i7-4790Kではveryfast時のCPU使用率が70%前後で、fast時に80%、Mediumで限りなく100%に近づき、配信画面がカクつき始めます。それ以上のプリセットではほぼ100%張り付きになってしまい、まともに配信できません。
一方のCore i9-9900Kでは、veryfast時のCPU使用率が60%程度、fastからmediumに進むにつれて使用率は上がっていくものの、mediumでもおおむね70%前後とかなり余裕があります。slowでは80%前後の使用率となりますが、時折使用率が90%以上に跳ねる場面も見受けられました。非常に重いslowerを適用することで、ようやく使用率が100%に張り付きます。
Core i9-9900Kはさすがにコア数が倍になっただけあり、Core i7-4790Kと比べて大きなアドバンテージがあると言っていいでしょう。現実的にはmediumでも画質的に十分だと言われていますので、プリセットをmediumに設定しておき、カクつきの心配なく安定運用していくのが良いかもしれません。
まとめ:もはやベンチマークからは逃げられない
実際に細かく検証をしてみると、常用していた自宅のPCがいかに時代から取り残されていたかがよくわかります。独立初日にベンチマーク機材を購入しに行ったのは正しい判断でした(「もっと早く買い替えろ」って話なのですが……)。
この仕事をしていると、PCを組み替えない割になぜか自腹購入した新しい世代のCPUが部屋に転がっていたり、特定のパーツのストックだけがやたら増えていたり、とにかく感覚がおかしくなってくるので、ここでいったんリセットして、常に最新世代の環境を整えることにしたいと思います。
独立後初のベンチマーク記事は以上です。今後は、「業界最後の若手ライター」なんて呼ばれないようPC業界を盛り上げる努力をしつつ、目の前の「CINEBENCH」や「3DMark」に真摯に取り組んでいきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします!
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります