中小企業のクラウド導入を支援するOrangeOneと総代理店契約を締結
カスタマーサポートやCRMを手がけるインドのユニコーン企業Freshworksが国内進出
2019年6月6日、グローバルで15万社のユーザーを抱えるクラウド型CRMを展開するインドのFreshworks(フレッシュワークス)は、中小企業に向けてクラウドの導入支援を手がけるOrangeOneと国内の総販売代理店契約を行ない、日本展開を本格させる。
グローバルで15万社のユーザーを抱えるSaaS事業者
2010年10月に設立されたFreshworks(フレッシュワークス)はCRM製品群を展開するインドのスタートアップ。アクセル、タイガーグローバルマネジメント、キャピタルIG、セコイア・キャピタル・インドなど2.5億ドルの投資を受けたユニコーン企業で、グローバルオフィスは世界に10拠点、全世界に2000人を超える従業員を擁する。
同社の「カスタマーエンゲージメントソフトウェア」は、メールや電話、Webサイト、フォーラム、SNSを通じたカスタマーサポートを可能にする「Freshdesk」を筆頭に、サービスデスク・ITサービス、コールセンター、CRM・販売システム、採用管理、B2C向けチャット、社内コラボレーション、マーケティングオートメーション、Webモニタリング、メンテナンスなどの10製品から構成されており、統合ソリューション「Freshworks 360」も提供する。
他社製品との差別化ポイントとして、Freshworksは使いやすさやシンプルなインテグレーションを挙げる。オンプレミスのアプリケーションがクラウド化してもデプロイの大変さは変わっておらず、導入をあきらめるユーザーも多いという。Freshworks CROのシダール・マリック氏は、「今やクラウドはユーザーインターフェイスも複雑で、インプリメーションも困難を極める」と指摘する。
これに対して、Freshworksはマルチチャンネルを統合することで、「コンテキストにある情報提供」「容易なコラボレーション」「生産性の向上」などを提供し、満足度の高い顧客体験を実現するという。グローバルではシスコ、ユニセフ、東芝、SBTジャパンすでに15万社の顧客を抱えており、アジアでの導入も増えているという。成長を続ける日本のSaaS市場にも高い期待を示しており、SaaS全体の約1/3をターゲットとして捉える。
シンプルなクラウドサービスで中小企業のIT活用を促進
今回、Freshworksと国内での総代理店契約を締結したOrangeOneは、通信事業者や量販店と提携したカスタマーエンゲージメント支援事業、中小企業向けのクラウド導入支援事業などを手がける。具体的にはNTTドコモと韓国のRSUPPORTによる「あんしん遠隔サポート」やDynabookと提携したWindows 10の管理ソリューションなどが挙げられる。
OrangeOne代表取締役社長の春日原 森氏は、同社がターゲットにする中小企業は既存システムの維持や保守にコストや人材を費やし、クラウドの導入に向かえないという課題を挙げる。一方で、現在のB2B企業の多くが「Freshworksは複雑なクラウドと専門家による導入という今までのクラウドのアプローチではないシンプルさを実現する。通常のクラウドの1/5くらいで導入できるイメージ」と語る。OrangeOneは国内総代理店契約を結んだFreshworksの製品販売のほか、導入支援やカスタマーサポートなどを手がけるという。
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