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kintone hive Osaka Vol.7開催!トップバッターは京都の高正工務店

社長のポケットの中身をkintone化したら売上も社員も3倍になった

2019年05月24日 09時00分更新

 2019年5月23日、サイボウズ主催のkintoneのユーザーイベント「kintone hive vol.7」が大坂のなんばHatchで開催された。最初の事例セッションは、アナログだった顧客や工事、請求の管理をkintone化することで売上と社員を3倍にした京都の工務店の事例だ。

ToDoリストは裏紙に、顧客DBはケータイに

 令和初のkintone hiveとなった大阪会場の冒頭、登壇したのはサイボウズ 関西営業・マーケティング統括の玉田一己氏。なんばHatchというライブ会場ならではの音響の中登場した玉田氏は、「kintoneユーザー同士でアイデアを共有する」というkintone hiveの趣旨を説明し、kintone hiveの歩き方として「能動的に参加する」「活用の引き出しを増やす」「積極的に社内外にアイデアを共有する」などを紹介した。最新動向としては、まずkintoneのユーザーが1万2000を突破。神戸市役所とも事業提携を締結し、職場での働き方改革と市民サービスの向上を目指すという。

サイボウズ 関西営業・マーケティング統括 玉田一己氏

 最初の事例セッションは「社長のポケットの中は宝の山」というタイトルで登壇した高正工務店の西垣勝貴氏。西垣氏は、もともとSEとして6年勤務した後、外構工事やサッシ問屋を経て、京都の太秦でリフォーム、新築、不動産買い取りなどを展開する高正工務店に入社した。

 2年前の入社当時、西垣氏が社長にタスクと連絡先を聞いたら、ポケットから裏紙に書かれたTodoリストと連絡先の入ったケータイが出てきたという。「前職の経験からお客様の情報を蓄積することが会社の価値につながると考えていた」という西垣氏は工務店業務のシステム化を進めることにした。

 工務店の業務を整理すると、見込み顧客と工事内容の管理、契約金額と工事日程の管理、そして請求金額とアフターフォローの管理が必要になることがわかった。当初、システムの重要性を社長に理解してもらうのは難しかったが、なんとか3ヶ月の試してもらう期間を得た。そしてシステムを実現すべく、「使いながら改善できる」「費用の負担が少ない」「スマホやPCでも使える」といった条件を満たすサービスとして見つけたのはkintoneだった。

台風で急増した問い合わせにも破綻しなかった

 SEの経験を持っていた西垣氏は、さっそくkintoneでアプリを作成。顧客情報、契約情報、請求情報までをすべて1つの案件管理アプリに集約した。「案件を全部まとめて1つに見ることができた。スクロールがちょっと面倒なだけ」と西垣氏は語る。

高正工務店 西垣勝貴氏

 こうしてできた案件管理アプリでは、ステータスにあわせて「見込み客管理」「現場管理」「請求管理」をビューで切り替えられる。たとえば、見込み客管理のビューでは顧客名、工事内容、角度の高低、スケジュール、見込み金額、担当などが一覧できるので、角度やスケジュールなどでソートできる。また、工事が決まった場合に使う現場管理のビューでは、着工日ごとに並べているため、各担当はどの工事が一番近いかが一目でわかる。さらに別途クレーム管理のアプリとも連携しているという。

 工事が終わると請求管理のビューで引き渡し日と入金額合計でソートされており、入金の有無や請求金額との相違もチェックできる。また、プラグインの「プリントクリエイター」も併用しており、顧客情報を元に顧客シートや契約書、請求書などの帳簿を出力できるようになった。「顧客情報さえきちんと入力されていると、外出先でも請求書などを作成し、コンビニなどで出力することができ、臨機応変に対応できるようになった」(西垣氏)。

 リリース直後、台風21号が地元の京都を襲い、高正工務店にも問い合わせが殺到した。通常は1ヶ月10~15件なのに対し、3日間で90日件の問い合わせが来たという。しかし、kintoneアプリに問い合わせを登録したことで、キャパシティを超える対応が可能になった。「職人さんのスケジュールもあったので時間はかかったが、ほかの工務店で断られたお客様も受付でき、損傷具合にあわせて優先的に対応できた。おかげで顧客になってくれ、リノベーション工事の依頼にもつながった」という。

 今年、東京営業所を増やし、メンバーも5人になった。これを支えるべく、業務管理にはkintone、ファイル管理にDropbox、スケジュールにGoogleカレンダー、連絡ツールにLINEを利用し、場所を選ばず仕事ができるようになったという。「社長のポケットに中にあったものを出すことで、2年間で社員も売上も3倍になった」(西垣氏)という好事例だった。

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