デュアルモニターが快適すぎる!
狭額縁と広視野角のメリットを実感するのが、本製品を横に並べてマルチモニター環境を構築したときだ。実際にPCに本製品2台をつなげ、デュアルモニターにして使用してみたが、ベゼルが狭いためパノラマ写真やシネマスコープサイズの映像などを表示させた場合でも中央の継ぎ目が気になりにくく、視界いっぱいに映像が広がって臨場感たっぷりに楽しむことができた。
こうしたデュアルモニター環境は写真編集などのクリエイティブワークでも役に立つ。たとえば、片方に元画像を表示し、もう片方に編集画面を表示しておけば、両方を見比べながら効率的にレタッチすることができる。いちいちウインドウを切り替えたり、縮小してウインドウを並べたりしなくてもいいのは非常に快適。このほか、トレーディングのようにグラフやチャートを一度に複数表示したい用途にも向いている。いずれの場合も、ベゼルの存在感が小さいため、モニター間をまたいで視線を移動する際も違和感が少ないのがありがたかった。
ノートパソコンとの相性も抜群
外付けディスプレーというと、タワーPCのようなセパレートタイプのデスクトップパソコンと一緒に使うイメージを持っている人もいるかもしれない。しかし本製品はノートパソコンとの相性もかなりよく、利用シーンに合わせてさまざまな使い方ができる。
たとえば、本製品1台とノートパソコンの内蔵ディスプレーを利用すれば、前述のようなデュアルモニター環境をより簡単に実現できる。実際に本製品と「Spectre 15 x360」とで試してみたが、デスクトップ領域が広がって使い勝手が大きく向上した。とくに写真編集ソフトのようにパネルが多いUIの場合は、編集画面を本製品に表示し、パネル類をノートの内蔵ディスプレーにまとめて表示するようにすると、画面の見やすさが改善され作業効率がアップした。
マルチモニター環境が不要なら、ノートパソコンの内蔵ディスプレーを閉じて本製品につなぎ、超省スペースなセパレートタイプのデスクトップPCのように使うのもあり。ワイヤレスタイプの外付けキーボードやマウスを使えばケーブル周りもスッキリできる。
また、「Spectre 15 x360」のようにヒンジが360度回転するコンバーチブルタイプの2in1 PCなら、内蔵ディスプレーを背面に回してキーボードとタッチパッドのみを使用するよう設定することで、さらに省スペース化をはかることも可能。自宅では大きな画面で作業したいけれど、ノートパソコンのほかにデスクトップパソコンを置く余裕がない場合は非常に便利だ。
その際、あると役立つのが映像入力端子やUSB端子などを搭載した拡張ドックだ。ディスプレーやプリンターなどの周辺機器をあらかじめ拡張ドックに接続しておけば、そのドックをノートパソコンにつなげるだけでそれらの機器が利用可能になる。今回はHDMI、アナログRGB、LAN、USB 3.0、USB 2.0、USB-Cを搭載した「HP USB Type-C トラベルドック (Gen2)」を利用してみたが、ドックをSpectre 15 x360につなぐだけでディスプレーやUSBハードディスクなどの周辺機器が一度に利用可能になって非常に便利だった。出先にノートパソコンを携帯する機会の多い人はぜひ活用してみてほしい。
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