サブダイヤルの針の太さがすべて異なる再現度
ブライトリング 忠実すぎる初期ナビタイマー再現「リ・エディション」
2019年のバーゼルワールドは、ブライトリングにとって節目の年だ。2017年にブランドが買収され、7月にジョージ・カーン氏がCEOに着任。2018年からは、ロゴマークが旧知のファンにとってはお馴染みの「羽」が取り除かれたデザインに変更されるなど、新CEOによる大規模な改革に、戸惑いや驚きの声もなかったわけではない。
しかし2019年3月のバーゼルワールドで披露されたのは、ブライトリングの豊かな遺産を新技術で現代に昇華させた新モデルの数々。このように、古いファンにも新しいファンにも、喝采をもって受けいられるコレクションを発表したことで、ブランドのさらなる飛躍をアピールした。
サブダイヤルの針の太さがすべて異なる再現度
今回のバーゼルワールドで世界中から注目を集めたのが「ナビタイマー REF. 806 1959 リ・エディション」(以下、REF. 806 1959)。ケース裏にシリアルナンバーが刻印された、世界合計1959本の限定モデルだ。
ブライトリングが1952年に開発した、回転計算尺を備えたクロノグラフ「ナビタイマー」は、パイロットが飛行中に欠かせない重要な計算を手首でできる、いわばアナログのコンピューター。当時、成長期にあった航空産業やスカイスポーツ市場で人気を博し、ブライトリングを代表するようなモデルとなった。
ナビタイマーは、その時代に合わせ少しずつデザインが変化しているが、REF. 806 1959はその名の通り1959年のデザインを採用している。1959年版のオリジナルREF. 806の特徴と同じく、文字盤には大文字の「BREITLING」のネームの刻印とウイングロゴ! そう、旧来ファンの不安は杞憂に終わるだろう。回転ベゼルを囲むビーズは1959年モデルと同じく94個(ちなみに1960年モデルは93個)、オリジナルと同じ計上の高いドーム型のアクリルガラスを採用している。
すべてのディテールを忠実に再現しているだけではなく、3気圧防水に向上し、針とインデックスにはスーパールミノバ蓄光塗料を塗布。そして、初期ナビタイマーに搭載されていたように手巻き式を採用するにあたり、キャリバー01をベースに手巻き式ムーブメントを新たに自社開発した。
つまり、外装は初期ナビタイマーの遺産を受け継ぎ、中身はCOSC公認のクロノメーター認定の精度という品質を持つ伝説に忠実なトリビュートモデルの誕生となった。
ちなみにREF. 806 1959はリ・エディションシリーズの第一号。今後もリ・エディションシリーズは新モデルを順次発表するとのこと。次のモデルが、どの年代のどのシリーズになるかを、いまから想像するもの楽しい。
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