大容量HDDは、ひと昔前だと高価なイメージがあったが、今では相場が大分下がってきており、お手頃な価格で手に入るようになってきた。なかでもSeagateのBarraCudaシリーズは、数多くのデスクトップ環境で実証し、信頼性と革新性に基づいて構築されているとしている。
Seagateは1979年の設立以来、HDDの設計と製造を続けてきた歴史ある企業。「Barracuda」シリーズも1992年にリリースされ、リブランディングを挟んだモノの27年間も長い間愛され続けたブランドとして知られている。
「Barracuda」シリーズは、下は500GBから上は8TBまでと容量のバリエーションが豊富。保証期間は「Barracuda Pro」シリーズの5年や「IronWolf」シリーズの3年に比べると短い2年間ではあるものの、24時間365日駆動させるような使い方をしなければ充分な耐久性を備えている。
シリーズ名 | BarraCuda |
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用途 | デスクトップPC、ホームサーバーPC、外付けストレージ |
容量 | 8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB、500GB |
キャッシュ | 256MB(8/6/4/3/2TB)、64MB(3/2/1TB)、32MB(500GB) |
年間通電時間 | 2400時間 |
平均故障間隔(MTBF) | 55万時間 |
製品保証期間 | 2年保証 |
豊富なバリエーションの中から、今回オススメしたい容量は4TBだ。最近は6TBも緩やかに価格が下がってきてはいるものの、価格は1万円を超える。ストレージの容量はできるだけ抑えたいと考えている人には、1万円以下で購入できる4TBモデルが一番導入しやすい価格帯と言える。
筆者も実際4TBモデルを導入して使っているが、1万円以下だとついつい買ってしまう。ちなみにこれまでSeagateの製品を多数購入して使ってきたが、一度も故障したことはなく快適に使っている。
実際にAmazonでの価格を参考に、1GBあたりの単価を計算すると、最もお得なのが6TB、ほぼ同価格で4TBが続く。それほど、容量は使わないので、さらに少ない容量でも良いと考える人もいると思うが、今後1ファイルの容量が上がってくることも考えれば、できるだけお得な大容量のモデルを購入することをオススメしたい。
「BarraCuda」シリーズの1GBあたりの単価比較 | |
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容量 | 1GBあたりの単価 |
1TB | 約5円 |
2TB | 約3.2円 |
3TB | 約2.3円 |
4TB | 約2.1円 |
6TB | 約2円 |
8TB | 約2.2円 |
例えば写真。最近はデジカメだけでなくスマホで撮影することも多い。SDカードやスマホの内蔵ストレージの容量も多くなったため、フイルム時代のように枚数を気にすることなくシャッターを切る。そして、撮影した写真は取捨選択することなくストレージへと保存していくだろう。
スマホで撮影してもJPEG画像は1枚あたり2MBから3MB。解像度が上がってきているので、その分1枚あたりのサイズも上がってきている。さらにデジカメで撮影した写真なら、1枚あたり4MBから5MB。さらにRAWファイルなら1枚あたり30MBから50MBとJPEG写真の10倍以上。100枚も撮影したら3GBから5GBとなり、あっという間に容量を使うことになる。
スマホの進化により写真だけでなく動画撮影も気軽に行なうようになっている。さらに、最近は家庭用ゲーム機でプレイ動画も手軽に保存できるようになり、動画も大量に保存していることだろう。たとえばPlayStation 4(PS4)でプレイ動画を保存すると、フルHD画質15分で約1GB。ゲーム機に保存しっぱなしだとあっという間にストレージがひっ迫してしまうため、定期的に整理する必要がある。そうなると、大容量のHDDにバックアップすることになる。
データ容量の一例 | ||||
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スマホの写真 | デジカメの写真(JPEG) | デジカメの写真(RAW) | PS4プレイ動画(15分) | |
1ファイルの容量 | 2~3MB | 4~5MB | 30~50MB | 約1GB |
1TB HDD | 約30万~45万枚 | 約18万~22万枚 | 約1万8000~3万枚 | 約900本 |
4TB HDD | 約123万~185万枚 | 約74万~92万枚 | 約7万4000~約24万枚 | 約3700本 |
もうひとつ、意外と容量を食われるのがiPhoneのバックアップ。iTunesでPCにバックアップしていると、2つ、3つとバックアップを残しておけるため、保存先がSSDだったりするとあっという間に容量がいっぱいになっていることがある。
このように、普通に生活していても、日に日に容量がひっ迫していくため、1TBや2TB程度ではまったく安心できないのだ。
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