追跡を開始する前に
12月31日の飛行機で日本に帰省しようと考えていた前日の出来事で、昨年と同じように面倒な事件が発生しました。iPhoneが盗られた場合、皆さんならどうするでしょうか。電池がきちんと残っているなら、取りあえずGPSで追跡です。
筆者のiPhoneの「iPhoneを探す」アプリを開き、家人のiCloudアカウントでログインします。すると、自分のiPhoneの電源が入っていて通信ができる状態であれば、自分の位置情報が表示されます。すると、デリの1本裏手にあるとおりを示していました。そしてリアルタイムに移動していたのです。
そこで、まずは「iPhoneを探す」アプリで、「紛失モード」をオンにしました。画面にはメッセージと連絡先の電話番号、そして通話ボタンがあられ、持ち主への連絡以外できなくなります。のちのち、このモード設定が功を奏します。
家族のiPhoneを使って追跡開始
そうした上で、GPSでの位置情報をにらみつつ、相手に見つからないように追跡を開始します。デリの周りにもお店が建ち並び、年末の週末と言うことで人もそこそこ賑わっているエリア。老舗のカフェのはす向かいあたりには、顔なじみのホームレスが3人談笑していました。
まさに、「iPhoneを探す」の地図の在処は、その談笑している面々の地点を指していたのです。しかも、手元のApple WatchとiPhoneとの接続が復帰しており、まさに至近距離に盗られたiPhoneを捉えました。
そこで、道の反対側から筆者のiPhoneから盗られたiPhoneに電話をかけます。すると、一人の背の高い白人男性がそわそわと移動をし始めました。
「あの人かもしれない」
そうして早足で追いかけ始めましたが、一度は見失ってしまいます。しかも、追跡中のiPhoneとの接続も途切れ、電源を切られたかと思いました。
ちょうど接続が途切れたあたりには、無料Wi-Fiを提供しているカフェがあり、以前使ったことがありました。しかしWi-Fiはブラウザで認証を取らなければインターネットへの接続を開始できません。そのため、電波は拾ったが認証されていない状態となったのかもしれません。
ついに発見
シグナルを見失ってしばらく停滞状態に陥りました。電源を切られてより遠くへ逃げたのではないか。あるいはどこかに捨てて逃げられてしまったのではないかなど、嫌な予感が募ります。
そのとき、盗まれたiPhoneから着信がありました。「紛失モード」のボタンを押したのだと思います。電話の主は「I just found this phone. (今この電話を見つけたんだ)」と話していたため、家人は「I’m tracking you. Don’t move. (追跡している。動かないで)」と伝えます。
電話が途切れると、再び「iPhoneを探す」アプリに位置情報が現れ、なんと先ほどまでいたデリの方に戻っていたではないですか。
急いでカフェからデリへ移動しながら、さっき見かけた男を探します。ついに、ランドリーの中に立っていた男を突き止め、無事iPhoneと財布、その中身を全て無事に取り戻すことができました。
こうして、スマートフォンやクレジットカードなどの停止などの面倒な手続きをすることなく、日本に帰省できたわけです。
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