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ヒースロー空港などで実用化に向けた取り組みをCES 2019で発表

電動車いすWHILLが自動運転に対応 MaaS最後の1ピース目指す

2019年01月08日 07時00分更新

文● MOVIEW 清水 編集●北島幹雄/ASCII STARTUP

「WHILL自動運転システム」の特徴

 「WHILL自動運転システム」は空港、商業施設、観光地、スマートシティーなどでのシェアリングを想定し、誰もが簡単に、かつ、安全に走行できる機能を備えている。運用面では、車椅子の運搬、回収、管理といった人手による作業を自動化し、コストの低減が図られている。

WHILLの主な特徴

 自動運転可能な電動車いすとして、前方と側方を感知するステレオカメラを左右のアームに1台ずつ搭載し、センサー群で周囲の状況を検知。歩行者や建物の壁・柱といった障害物との距離を測り、接触を回避する。センサーは後方にも搭載されており、後退時の衝突への備えも整っている。

 また、センサー群で検知した周囲の状況は、あらかじめ設定した地図情報と照らし合わせて安全に自動走行できる。移動先で乗り捨てたWHILLは待機場所まで自動で戻るように設定できるので、回収のための人材コストも不要。また、通信回線を搭載しており、どの機体がどこにあるかを遠隔管理でき、運用の不可を低減することもできる。

 さらに、使用する場所や環境に合わせたアプリケーションを開発できるので利用場所に最適な機能も提供可能だ。

 CES 2019では「WHILL自動運転システム」の自動運転・停止のデモ体験を可能とするブースを設置し、アプリでWHILLを呼び出して搭乗、実際の走行・停止を体感できるようにする。

CES 2019での体験ブースのイメージ。実際にWHILLをアプリで呼び出し試乗することができる

 また、オプションとしてWHILLを呼び出すアプリ、乗車中に状況を確認できるタブレット、スーツケースを格納できるかごのついた機体を出展。

 WHILLがMaaS事業でサービスするスキームは3段階が予定されており、今回の自動運転とバックエンドシステムのスキーム2は2020年までに実用化、オペレーション&フロントエンドシステムを搭載するスキーム3は2020年以降提供予定となっている。

WHILLが提供するサービススキーム

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