チタンとステンレスが選べるVECLOSで「I WILL LOVE」「好きな人」を聴く
上野優華、最新アルバムの表情を「素材違いの機器」で感じる
世界観や物語性を感じ取れるのは……
── イヤホンも行ってみましょう。VECLOSのイヤホンは4機種。「EPT-700」「EPT-500」「EPS-700」「EPS-500」です。デュアルドライバーとシングルドライバーの機種があり、価格的にはチタンで2ドライバーのものが当然一番高いのですが、高ければいいということでもないでしょう。一番好みのものを見つけていただきたいです。
上野優華 では、ステンレスのシングルドライバーから。「好きな人」を聞きます。
(イヤホン4機種を試聴中)
上野優華 く~っ、これはね~、好みですね(笑)。決めました! 私が買うなら……という好みで選ぶなら、これ。
── チタン・シングルの「EPT-500」ですね。その理由は?
上野優華 まずは素材に関して。イヤホンはやっぱりチタンだなって思いました。次にシングルドライバーかデュアルドライバーかですが、ここはプライベートでの利用、例えば自分が寝る前に、ベッドで聴くならどっちかなどを考えながら決めました。
「好きな人」では、世界観にひたりたい。実は最初の「すき~なひと」の部分は、力を抜き、あえて息が漏れているような歌い方をしているのですが、音数が少ないということもあって、EPT-700ではそこがすごく出てきてしまったんですよ。
── なるほど。デュアルドライバーでは情報量は多すぎて、1つ1つの音が見えすぎてしまうということですかね。
上野優華 その息の音が好き……という人もいるとは思います。アーティストとしてはこういうブレスも、声の表情を付ける意味でいいと思ってやっています。だからそれが聞こえること自体は悪いことではないんですが……。一般の目線で言えば、「なくてもいい」と思う人が多いのでは?
── オーディオファンとしては、このディティールを聞きたいって思うかもしれないし、友達と一緒に聴いて「ここが聞こえた!」っていうのも共感になりますから。
上野優華 息もれについては、自分がやっているからより気になるという部分があるかも。実際には「弱く歌っている」か「張っているか」のちょっとした差なんですけどね……。シングルドライバーのほうは、そこはカバーしつつも、声の表情はちゃんと聞こえる感じがしました。特に歌い出しの部分がいいですね。語り掛けているような、一本まっすぐ通った感じがあるように思いました。ちゃんと聞くなら、繊細なデュアルドライバーが聞こえやすくていいのですが、こういう曲ではやっぱり物語として音楽を感じてほしい!
── 企画テーマである素材の違いは感じましたか?
上野優華 はい。より違いが分かったのはヘッドホンのほうです。3rdアルバムの制作では、ミックスダウンにも細かく立ち会わせていただいたので、ひとつひとつの音にこだわりがあります。そのいろいろな表情をヘッドホンが見せてくれたのは嬉しいですね。
その嬉しさがまずあって、丸い音か、際立っている音か、といった傾向の話になってくると思うのですが、素材だけでほかはまったく同じ2製品で、ボーカルとギターのバランスにここまでの差が付くこと自体は発見でした。2曲しか聴いてないので、難しいですが、結論としては、楽器が好きな方はステンレス、曲全体としての空気感を楽しみたい方はチタン……ということでお願いします。
── そして、イヤホンはチタンのシングルが一番、と。
上野優華 はい。私はこれが好き♡
── 息もれしないですからね(笑)
上野優華 繊細過ぎず、聴きやすい。
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