セラピーAIや未病を解決する冷凍テクノロジーなど先端ヘルステック集結:Health 2.0 Asia-Japan 2018
生産性を改善する期待の肩こり・腰痛予防アプリが優勝
2018年12月14日 09時00分更新
大人のADHDやSNSのストレスを解消するセラピーAI
最後の登壇者は、Lightning Pitchの優勝者であるHoloASh, IncのCEO 岸慶紀氏。
大人のADHD(発達障害)はスマホ依存との相関性が認められており、今や多くの人が抱える現代病だ。ADHDの治療には、米国ではセラピーが一般的だが、セラピストが不足し、料金も高い。
同社の開発するAIセラピーは、モチベ―ショナルインタビューというセラピー手法を使用し、スマートスピーカー「Amazon Echo」を通じて、いつでも対話によるセラピーが受けられる。料金は月1500円程度を想定。モバイルアプリとAmazon Echoで稼働しているが、将来的には、より自然なコミュニケーションができる専用のハードウェアの開発も目指しているそうだ。
審査の結果、「ポケットセラピスト」を提供する株式会社バックテックが最優秀賞を受賞。賞金100万円と、2019年開催の米国Health 2.0カンファレンスへの参加チケット(2名分)が贈呈される。肩こり・腰痛は、審査員や来場者の多くも抱えている悩みであり、脳科学的な見地に基づくアプローチが評価された。
今回のファイナリストは、法人向けサービスが中心で、薬事法や保険適用などの課題もある。ヘルスケアや医療は、受診遅延による重症化や誤診などのリスクが伴うため、非常に難しい分野ではあるが、誰でも手軽に利用できるよう、一般向けのサービス展開にも期待したい。
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