6日の大規模障害の影響で
ソフトバンクは方向転換せざるを得ないのか?
12月6日、ソフトバンクのモバイル回線を利用したサービスが利用できなくなるという、大規模な通信障害が発生した。ソフトバンクの発表によると、発生時間は同日の13時39分頃からとのことで、その影響は全国に及んだ。
影響を受けたのはソフトバンクとワイモバイルの携帯電話サービスで、データ通信だけでなく音声通話に関しても、利用できない、あるいは利用しづらい状況が続いた。同じくソフトバンクが提供するモバイル回線を用いた固定電話サービスの「おうちのでんわ」や、ブロードバンドサービスの「Softbank Air」も同様の影響を受けたが、ソフトバンクのネットワークを利用したサービスはそれだけではない。
ソフトバンクが提供している公衆無線LANの「ソフトバンクWi-Fiスポット」に関しても、バックボーンに光回線ではなく、モバイル回線を利用しているスポットが一部存在するため、そうしたスポットは利用できなくなっていた可能性がある。
また、ソフトバンクは一部のMVNOにもネットワークを貸していることから、mineoの「Sプラン」やLINEモバイルなどのソフトバンク回線を用いたサービスでも同様の影響を受けている。
大規模障害は無事復旧したものの……
その後ソフトバンクは、18時4分頃に障害から復旧したと発表しており、順次復旧が進んでいったようだ。だが、ソフトバンクやY!mobileなどを利用している多くのユーザーが、オンタイムである平日の昼間から夕方にかけて約5時間近く、SNSやLINE、そして100億円のキャンペーンで話題となった、ソフトバンクとヤフーの合弁会社が提供している決済サービス「PayPay」など多くのネットサービスが利用できなくなっただけでなく、電話やSMSも使えない事態に陥ったのは確か。ビジネス、プライベートで大きな影響を受けた人も少なくないだろう。
執筆時点での発表を見る限り、障害の原因は「LTEに関わる交換機の不具合」と記されているのみ。通信機器のソフトウェアの不具合が影響し、他の海外キャリアでも同様の障害が発生したとの一部報道がなされているが、詳しい内容は今後の調査で明らかにされることになるだろう。現時点で気になるのは、今回の大規模障害がソフトバンク全体の戦略に影響が出る可能性があることだ。
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