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あのNSXが進化! 2370万円のハイブリッド・スーパースポーツの改良点

2018年12月05日 12時00分更新

フロントグリルをボディー同色にして
シャシーを進化させた19MYはお値段据え置き

 日本では2017年2月から発売されているホンダのスポーツフラッグシップ「NSX」が、マイナーチェンジを実施して2019年モデル(以下、19MY)となった。ちなみに自動車業界でよく見かけるMYとはその車体が製造された年を表わす「ModelYear」の略だ。

初代NSXでもモデルライフの途中で追加されたオレンジが話題となったが、現行型でそうした伝統を受け継いでオレンジ・パールのボディカラーが追加された

 2018年10月よりオーダーを受け付けている19MY・NSXだが、その発売は2019年5月。まだ公道で見かけることはない最新のNSXを、箱根のワインディングにて味わうことができたので、その印象を報告しよう。

 今回、ホンダが用意してくれたのは19MYから追加された新色「サーマルオレンジ・パール」の個体。オプションのカーボンファイバーリアデッキスポイラー(36万円)、カーボンファイバーエクステリアスポーツパッケージ(108万円)なども、19MYへの進化を機にグロス仕上げとなり、いろいろな意味で価格に見合ったクオリティーを感じるようになったというのが外観からの第一印象だ。

外観の変更は最小限で従来オーナーでも、その差には気付かないのではないだろうか。後ろ姿ではダミーグリルがグロス仕上げになっているのが目立った変更点だ

 オプションのカーボンセラミックローター(120万円)には、ボディーに合わせたオレンジ色のブレーキキャリパーが組み合わされているのも、ディテールまで煮詰められたことを実感できる。また、フロントグリルのメッキ部分をボディー同色に変更したことで、スタンス感を強めているのもマイナーチェンジのポイントだ。

 そんな19MY・NSXのメーカー希望小売価格は2370万円(税込)と、従来から据え置き。装備面ではアルミ製スポーツペダル&フットレストを標準化するなどスーパースポーツにふさわしい内容へと進化させている。

コクピットの雰囲気も従来通り。複雑なハイブリッドシステムゆえにMTの設定はなく、シフト操作はボタンスイッチによって行なう。操作系は軽く、扱いが難しいことはない

 機能面では、標準装着タイヤをコンチネンタル・スポーツコンタクト6へと銘柄を変更しているのがポイント。市街地でもハイグリップであることが実感できるスポーツタイヤの性能を引き出すべく、前後のスタビライザーのバネレートを上げている。さらに、後輪を支えるサスペンションブッシュ(一部)やハブベアリングの剛性を上げることで、設計の狙い通りにサスペンションを動かそうとしているのも見逃せない。こうした進化は「腰で感じる」インフォメーション(クルマの挙動)が豊かになったことにもつながった。

単体で373kW(507PS)を発生する3.5L V6ツインターボはNSX専用設計。試乗車はカーボンカバーで囲われていた。何台目の生産なのかを示すシリアルプレートも付く

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