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上野優華、いい音で録っていい音で聴く!!(後編)

20万円クラスのハイエンドヘッドホン、その世界を体験、上野優華・小岩井ことり

2018年11月30日 17時00分更新

気に入ったヘッドホンは? アーティスト視点で感想を披露

── さて、準備ができました! 早速、聴いていただきましょう。

上野優華 (聴きながら)すご~い。すごいよ。

小岩井ことり (ゼンハイザーのHD 820を聴きながら)「まさにゼンハ」という感じの音で、とても個性がありますね! ハイエンドの機種は全ての水準が高いからこそ、それぞれの狙いが顕著。ヘッドホンのイベントで聴いたことのある機種でも、静かな環境で聴き比べるとまた違った印象があるので、めっちゃ楽しいです!!

── 順番に感想を聞いていきましょう。

上野優華 どれが一番好きかから言ってみますか?

小岩井ことり 正直決められないですね。

上野優華 私はズバリ言ってしまいます。お世辞抜きにオーディオテクニカの「ATH-ADX5000」ですね。特に装着感。軽さを重視したいと思っています。特に高音の鳴りがいいです。最初に聴いた私の曲「だって君のカノジョだもん。」では、上の方が鳴ってくると、この曲の可愛さが生きてくると思っています。曲に合っているという部分もありますが……だって君のカノジョだもん。が一番かわいく聞こえた。そこが大きかったです。

── 声の魅力が出やすい機種なのかもしれません。

上野優華 はい。そう感じました。

ATH-ADX5000は270gと軽量。ハニカム構造のハウジングは、アルミ合金をベースにしており、日本の職人による匠のプレス技術で高い精度を誇っている。

── ほかの2機種についてはどうでしょう? 曲のニュアンスの伝わり方などについてコメントをお願いします。

上野優華 ニュアンスは違いましたね。HD 820はボーカルの抜けてくる感じがありましたし、音に立体感がありました。自分自身が歌手ということもあって、やはりボーカルが抜けてくる感じがあったほうが好きです。

 曲をマスタリングしたり、TD(トラックダウン)したりしているときには、楽器の距離感にこだわっています。実は試聴の際、1ヵ所だけもう一度聞きたいと言った場所がありました。録音する際に、ギターの聴こえ方の広さを議論して調整したのを覚えていたからです。その狙った距離感が、すごく再現されていると感じました。その時のことを思い出して、思わず「すごいっ!」って叫んでしまいました(笑)

小岩井ことり なるほど、シンガーさんらしい選択かもしれません! ATH-ADX5000は楽器の分離がいいですし、その中で歌っているような気分が味わえそうです。

上野優華 デザインもかわいい……というか、好きです。レコーディング中にヘッドホンをしている時間はそれほど長くはないのですが、記事を見る一般の方は、長時間音楽を聞くと思うので、軽い方が好まれるし、装着感って大事ですよね。

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