スペックの違いは動作クロックと「Tjunction」
Core i9-9980XEと7980XEのスペック比較 | ||
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型番 | Core i9-9980XE | Core i9-7980XE |
開発コードネーム | Skylake-X Refresh | Skylake-X |
コア / スレッド | 18 / 36 | 18 / 36 |
定格クロック | 3GHz | 2.6GHz |
TB2.0最大クロック | 4.4GHz | 4.2GHz |
TBM3.0最大クロック | 4.5GHz | 4.4GHz |
L3キャッシュ | 24.75MB | 24.75MB |
メモリーサポート | 4ch,DDR4-2666 | 4ch,DDR4-2666 |
Tjunction | 84℃ | 94℃ |
TDP | 165W | 165W |
対応ソケット | LGA2066 | LGA2066 |
PCIe 3.0レーン数 | 44 | 44 |
希望カスタマー価格 | 1979ドル | 1979~1999ドル |
Core i9-9980XEとCore i9-7980XEのスペックを見比べてみると、動作クロックとTjunctionの温度の違いしかないことがわかる。Tjunctionとはコア温度のことで、Core i9-9980XEはCore i9-7980XEから10℃ほど下がっているのがわかる。プロセスルールが据え置きなのでダイの素性はそのままだ。つまり、動作クロックを上げたことで発熱許容量が下がってしまったので、ソルダリングによって放熱効率を上げざるを得なくなったわけだ。
それでは今回の検証環境(というか自宅マシン)をご紹介しよう。
検証環境 | |
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CPU | Intel「Core i9-9980XE」(18C/36T、3~4.5GHz)、Intel「Core i9-7980XE」(18C/36T、2.6~4.4GHz) |
マザーボード | ASUS「ROG RAMPAGE VI EXTREME」(Intel X299、BIOS 1503) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-4000C18Q2-64GTZR」(8GB×8、DDR4-3733/CL17-17-17-37 T1/1.35Vで運用) |
グラフィックス | MSI「GTX 980 GAMING 4G」(GeForce GTX 980) |
ストレージ | Intel「SSD 760p SSDPEKKW512G8XT」(NVMe M.2 SSD、512GB) |
電源ユニット | ENERMAX「MaxTytan EDT1250EWT」(1250W、80PLUS TITANIUM) |
CPUクーラー | NZXT「KRAKEN X72 RL-KRX72-01」(簡易水冷、360mmラジエーター) |
PCケース | IN WIN「Winbot」(E-ATX、球形) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(April 2018 Update) |
電力計 | ラトックシステム「REX-BTWATTCH1」 |
総額100万円ぐらいの構成になるが、グラフィックスボードのみ古いのはご愛嬌。なお、PCケース「Winbot」は廃熱効率があまりよろしくないため、ケースのフタを開放してテストしている。
それではまずは定格クロック時の比較をご覧いただきたい。今回は検証期間がわずか1日しかなかったので、CPUの自力が問われるCGレンダリングに絞っている。
CINEBENCH R15のマルチスレッドでは約13%増
まずはCGレンダリングベンチマークの定番「CINEBENCH R15」から。Core i9-9980XEの全コア動作時の動作クロックは3.8GHz(倍率:38倍)と、Core i9-7980XEの3.4GHz(倍率:34倍)から0.4GHzほど高かった。ゆえに、順当にマルチスレッドスコアーが上がり、約13%増という結果になった。
また、TB時の動作クロックも伸びているのがシングルスレッドテストで確認できたものの、メインストリーム最上位のCore i9-9900K(215cb程度)と比べるとまだまだ物足りない印象。OCでなんとか底上げしたいところだ。
V-Ray Benchmarkでは約1割高速化
同じくCGレンダリングベンチマーク「V-Ray Benchmark 1.0.8」では、4秒と1割ほどレンダリング時間が短縮。Core i9-9980XEは定格クロックが向上しているので、その効果が素直に出た形だ。
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