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バーチャルサラウンドを実現する『XPUMP』でワンランク上のスピーカーライフを楽しむ

2018年12月03日 11時00分更新

 既存の音環境のグレードアップを検討すると、だいたいの場合、各デバイスの大規模な更新が必要となりがちだ。とくにスピーカーを前提とした環境であれば、経路のオーディオインターフェースやDACを変更する必要があり、かんたんに予算は上昇していく。そうなると、ピンポイントで何かしらのデバイスを追加して音をよくしたいという考えが浮上しがちなのだが、今回はそんな需要にフィットするオーディオサラウンドプロセッサー「XPUMP」をチェックしていこう。

XPUMP。実売価格は1万3000円前後

 XPUMPは、台湾のEmbrace Audio Labが開発したオーディオサラウンドプロセッサー。「世界最小ホームシアター」といううたい文句の通り、XROUNDの音響処理技術により、接続したヘッドフォンやスピーカーの音を立体的なサラウンド環境に変換してくれるユニークなデバイスだ。組み込みのしやすさも重視している製品で、サイズは92mm×27mm×155mmと小さく、3.5mmステレオミニジャックのIN/OUTを備えるシンプルなつくり。たとえば、PCとスピーカーの間に組み込むだけで、音環境の大幅な改善が可能だ。

本体はスティック状でコンパクト

両側面に3.5mmにミニジャックを備えるだけなので、説明書を見る必要がない人もいるハズ

 電源に関しては、モバイルシーンを想定してバッテリーを内蔵(約7時間駆動)しているが、自宅の環境に組み込むという場合には、充電が面倒となりがち。PCの場合はUSB端子に接続してUSBオーディオとして使用するか、USB充電アダプターで給電しつつ、3.5mmミニジャックに音を通すといった部分を気にするだけでいい。あとはXPUMPが勝手に音をよくしてくれる。

 さて、XPUMPの使い方はというと、側面のスライダーでスピーカーモードとヘッドフォンモードのどちらで動かすかを決め、本体正面のボタンを押すだけでいい。再生モードには、ノーマルとSTUDIO、CINEMAの3つがあり、ボタンを押すごとにノーマル→STUDIO→CINEMAと切り替わる。なおノーマルモードはとくに処理を加えず、もともとの音をバイパスで通すだけのモードだ。

側面。ボリュームボタンとスピーカー/ヘッドフォン切り換えスライダーがある。写真はヘッドフォンを使用するときの状態。スライダーをセンターにすると電源オフだ

 またボタン周辺のLEDも、STUDIOモードであれば白、CINEMAモードであればオレンジと変化するため、いちおうの操作用としてキーボードかディスプレイ付近に設置するといいだろう。それくらいの操作しかないため、組み込みに当たってはほとんど気にする部分がない。

STUDIOモード

CINEMAモード

 STUDIOとCINEMAは、サラウンドレベルの違いともいえる。STUDIOはスタンダードな広がりで、CINEMAはより映画館的な広がりになる。XPUMPはバーチャル3Dサラウンド化を強くアピールする製品であり、ひずみのないナチュラルな3Dサラウンド化が可能である点からすると、下手に高級サラウンド環境を組み上げるよりも、まずは既存の環境にXPUMPを組み込んでみる価値はあるだろう。とくに、エントリーラインのスピーカーやDAC中心の環境であれば、XPUMPがターゲットとする環境であるため、より効果をお得に体感できるのだ。

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